経営学部に通う息子が「アメリカでMBAを取得したい」と言っています。費用はどのくらいかかるものなのでしょうか?
MBA(経営学修士号・経営管理修士号)を取得すれば、経営に関する幅広い知識があるとみなされ、企業の採用や昇進・昇給において高評価を得られやすいといったメリットがあります。 MBAを取得する方法には、アメリカをはじめとする海外の大学院に通うほか、国内の大学院で取得する、オンラインの授業を受ける方法があります。 本記事では、MBAを取得する方法や費用、取得方法による評価の違いなどを紹介するので、参考にしてください。 ▼「大学無償化制度」の対象者とは? 年収要件や注意点を解説
国内・海外MBAの違い
MBAは、資格ではなく学位です。国内と海外の2種類があり、取得するには「海外留学」「国内の大学院に通学」「オンライン」の3通りがあります。 海外MBAはQAA(英国高等教育質保証機構)やAACSB(米国)の第三者評価機関が監査をし、教育の質保証を行っています。そのため、グローバルな企業で活躍したい場合は、国際認証制度を受けた海外MBAのほうが「学習成果あり」と認められて有利でしょう。 国内MBAは日本語で授業が行われるので理解しやすい、大学院に通学して取得を目指すと国内での人脈が築きやすいというメリットがあります。一方、評価が属人化されていて国際認証制度のような客観的な評価を得た大学が2024年2月時点で1校のみと、海外企業で活躍したい場合は学位の存在感が弱いのがデメリットです。
アメリカ留学で海外MBAを取得する際にかかる費用
一般的に、アメリカの大学院でMBAを取得するには、2年間留学することが必要です。その間にかかる主な費用としては、以下が挙げられます。 ・大学院の学費 ・渡航費・滞在費 ・教材費 このほか、大学院に合格するまでにかかる費用が「留学準備費」として必要です。大学院の学費は大学によって異なりますが、Solo Group Co.,Ltd.(東京都杉並区)が運営する「SOLO IELTS TOEFL」によると、およそ5万3533~8万4874 ドル前後、2023年12月現在のレートでおよそ756~1199万円となっています。 なお、学費は年率で2~5%上昇し続けているうえに、2022年から円安が続いているので、アメリカ留学にかかる費用は上昇傾向にあります。生活費まで含めると、2年間で2000~3000万円近くかかる場合もあるでしょう。 アメリカの大学院でMBAを取得するメリットは、国際的に評価を得やすい点です。海外の企業で働きたい場合や、国内でも外資系企業で活躍したい場合は、アメリカの大学院で学び、MBAを取得するメリットは大きいでしょう。 また、アメリカの大学院は世界中から優秀な学生が集まってきます。将来役立つ人脈を作れるのもアメリカの大学院で学ぶメリットです。