ティーイングエリアでのアプローチ練習は絶対ダメ! マナー違反がプレーフィーの値上がりにつながってしまう事実とは?
身勝手なマナー違反がコース状態の悪化やプレー費高騰を生む
最近多くなっているティーイングエリアの人工マット化は、進行が詰まってカート渋滞が引き起こされるホールで起きがちです。 待たされて手持ち無沙汰になったときに、ティーイングエリアでアプローチ練習をしているシーンを見た記憶はないでしょうか。「ちょっとだけだからいいか」という考えで一人がディボット跡を作れば、後続組の人たちもその跡を見て同じことをします。
そのようにしてティーイングエリアの芝が痛めつけられると、なかなか元の状態に戻りません。現在、慢性的な人手不足になっているゴルフ場では、スタッフがコース内巡回を繰り返すことも難しく、結果として人工マットにするしか手立てがなくなっているのです。 ティーイングエリアの人工マット化には当然費用がかかりますし、来場したゴルファーも少し残念に思うでしょう。「マナーを守る」とはゴルファー個々の常識が問われることであり、それができなければ「プレーティー高騰」というかたちでブーメランのようにゴルファーに跳ね返ってきてしまいます。 理想のマナーとして、フェアウェイのディボット跡やグリーン上のピッチマークの修復を積極的に行うことはいうまでもありません。実際のラウンドでは「スロープレー厳禁」のなかで、余裕がある人がやるべきマナーといえるでしょう。 ゴルフはルールやマナーがわずらわしいという人もいますが、良心的な価格のゴルフ場でプレーを少しでも長く続けるために、自分に跳ね返ってしまうようなマナー違反をしないようにしてほしいものです。
【解説】筒 康博(つつ・やすひろ)
伝説のプロコーチ・後藤修に師事。世界中の新旧スイング方法を学び、プロアマ問わず8万人以上にアドバイスを経験。スイング解析やクラブ計測にも精通。ゴルフメディアに多数出演するほか「インドアゴルフレンジKz亀戸」ヘッドコーチ、WEBマガジン&コミュニティー「FITTING」編集長やFMラジオ番組内で自らコーナーも担当している。
猿場トール