【動画】二塁送球1秒81 報徳学園・堀柊那は走攻守そろった世代NO.1捕手 センバツ注目選手
◇第95回記念選抜高校野球大会(3月18日開幕、阪神甲子園球場) 報徳学園(兵庫)の堀柊那(しゅうな)捕手(3年)は走攻守そろった世代を代表するキャッチャーだ。二塁送球1秒81、50メートル6.1秒、昨秋までの高校通算は13本塁打とどれもレベルが高い。 神戸市の軟式野球チーム「西須磨シーホークス」に所属していた小学4年で初めてマスクをかぶった。「試合を動かしている感じが好き」。野球に限らず、勝負事を好む性格と合っていた。 最大の長所は肩の強さだ。小学5年時にソフトボール投げで58メートルをマークした。中学時代は「兵庫夙川ボーイズ」に所属し、水口栄二氏(現阪神打撃コーチ)から打撃理論を学び、今の「強打の捕手」としての礎を築いた。高校入学後は1年春からベンチ入りし、1年秋から正捕手の座をつかんだ。 後悔が残る打席がある。2年夏の兵庫大会、明石商との5回戦だ。1―1の延長十回1死満塁のサヨナラの好機。「冷静ではなかった」。外野に飛ばすことしか頭になく、結果は二飛。その直後の回に勝ち越されて敗れた。しばらくはバットを握ることさえ嫌になるほどだった。 新チーム発足後、主将になった。普段から全体を見なければならない役割となって視野が広くなり、落ち着いて試合に臨めるようになった。あの打席も今なら「バットを短く握って、センターに打ち返す」。ほろ苦い経験も糧となっている。 「どんな人からも『世代ナンバーワン・キャッチャー』と言われるようになりたい」。目標は21年ぶりとなる春の頂点だ。【大東祐紀】