アマ”8冠”の大器ボクサー中垣龍汰朗が大橋ジムからプロ転向。異例のSNSライブ配信で「2年以内に世界王者になる」
アマ”8冠”の大器、中垣龍汰朗(20)が19日、横浜の大橋ジムで会見を開きプロ入りを表明した。宮崎・日章学園高時代に”8冠”を獲得し、東京五輪のホープと期待されていたが、国内代表候補を決める国内予選で敗退。「次のパリ五輪までの4年は長い」とプロ入りを決断した。「2年で世界王者になりたい」と宣言した中垣は、3月11日にB級プロテストを受け、5月28日に後楽園ホールでデビュー予定だ。
井上尚弥、拓真のいる環境が決め手
金髪に黒いスーツ。 中垣は、大橋秀行会長が、思わず「まるで韓流スターみたいでカッコいいよな」とつぶやいたほどのスタイリッシュないで立ちでプロデビュー会見を行った。2020年代のボクサーらしく、東農大時代の後輩に頼んで自らのインスタで会見の様子をライブ配信した。 「プロとして何かをアピールできればと」 ちなみにSNSのフォロワー数は、まだ約1000人に満たない。ジムの看板ボクサーである井上尚弥のSNSフォロワー数が40万人を超えると聞かされ「いつか僕もそれくらいに」と目を輝かす。 宮崎・日章学園高1年から頭角を現し、インターハイでライトフライ級、フライ級の2階級、国体でフライ級連覇、選抜でフライ級を制して5冠。加えて国際試合でもアジアジュニア選手権の52キロ級、カザフスタン国際トーナメントのフライ級、アジアユース選手権フライ級で優勝を果たし“8冠”のアマ戦績を誇るサウスポーである。 東京五輪のホープとして注目を集めていたが、昨年、東京五輪代表候補を決める全日本選手権への出場権を争う九州ブロック大会で、中央大の永田丈晶に敗れ夢を絶たれた。オーバーワークが原因で体が動かなかったという。 「こんなにあっけなく終わるのか…と。次のパリ五輪も考えましたが、4年という時間はすごく長く感じたんです。でも、ここで終わりじゃない。小さい頃からプロは憧れの舞台で後々は行こうと思っていたし、そのプロで勝負したいと決断しました」 昨年12月に東農大を2年で中退してプロ入りを決めた。 大橋ジムを選んだのは、東農大時代から出稽古で通い、「(井上)尚弥さん、拓真さんら強い先輩がたくさんいて、練習を身近で見て肌で感じたら成長につながる」と考えたから。元WBC世界バンタム級暫定王者、井上拓真とは2度スパーリングをしている。