動きがとても人間っぽい。トヨタが柔らかロボ「ぷにょ」を開発
大荷物をギューっと抱えてお手伝い。 たとえばたくさんの荷物を運ぶとき、両腕で巻き込むように抱えて胸に押し付け、上半身全体を使って落ちないようにしますよね。そのままドアを開閉するには手が使えないので、肘や膝やお尻で押すなんてのも日常茶飯事。 【全画像をみる】動きがとても人間っぽい。トヨタが柔らかロボ「ぷにょ」を開発 無意識でやっていますが、いろんな作業や動きは、全身で立体的に行なっているんですよね。
ベイマックスみたいなソフトロボ
AI技術の研究所トヨタ・リサーチ・インスティテュート(TRI)が作っているのは、空気で膨らませた腕を持つロボット「Punyo」。 柔らかさをかわいく表す日本語「ぷにょ」が語源で、大荷物を抱えたり水のタンクを肩に担ぐなど、人間らしく立体的な動きをするよう作られています。 柔らかさは人や物などにぶつかっても安全というメリットもあります。
手の中にカメラ?
胸には無数のボタン型センサーが、腕にも圧力センサーがあります。 指はなく、手のひらもぷにょっており、握る代わりに押し付けて物を持ちます。その際は内部カメラが、内側に描かれたドットの変形を捉えて触覚を検知します。 なんとなく採寸用のボディースーツ「ZOZOSUIT(ゾゾスーツ)」を思い出すような?
学習して応用も利く
こうした動きは人間の遠隔操作で憶えたり、デジタル世界のシミュレーションで学習します。 スタートとゴールを決めて簡単なデモを教えると、水タンクを回転させて担ぎやすいよう工夫するといった賢さも備えています。 小さな子どもがアレコレ頑張って、重い物を持ち上げるみたいですね。
ロボットも得意なトヨタ
トヨタはバスケのシュートを100%外さない「CUE」や、映画 『ショートサーキット』みたいな家事手伝いロボ、自分の分身のように動かせる「T-HR3」、東京五輪のマスコットをロボ化するなど、自動車以外のメカも作っています。
不器用でも良いんじゃない?
最近は電気自動車のテスラの「オプティマス」をはじめ、人型ロボは手先の器用さばっかりアピールしている感じがします。でも、人間に近付けたいのなら、もっと人間臭い動きが必要なんですね。 「Punyo」のコンセプトは下半身もあるヒューマノイドで、荷運びなどの家事手伝いや老人を抱き起こす介護といった作業を行ないます。そのうち身近な存在になるかもしれませんね。 Source: YouTube, Medium via New Atlas
岡本玄介