米政府閉鎖、瀬戸際で回避 つなぎ予算延長法案が議会通過
【ワシントン時事】米上院は21日未明、つなぎ予算延長法案を賛成多数で可決した。 下院は既に通過済み。バイデン大統領の署名で成立する。現行のつなぎ予算は20日深夜が期限だった。予算切れによる政府機関の一部閉鎖は瀬戸際で回避された。 【ひと目でわかる推移グラフ】米財政赤字と政府債務 新法案はつなぎ予算を来年3月半ばまで延長するとともに、大型ハリケーン被害への支援などを盛り込んだ。今月19日の下院採決で、共和党からの「造反」が相次ぎ、民主党も賛成できない要因だった「債務上限(連邦政府の借入限度額)」の効力停止延長は外された。 ホワイトハウスの行政管理予算局(OMB)は政府閉鎖に向けた準備を中止。バイデン氏は21日に署名するが、政府は支払い義務に対応できるため、各省庁は通常業務を続ける。 政府閉鎖となれば、国立公園や空港といったさまざまな公共サービスが縮小され、クリスマス休暇入りする米社会・経済に幅広い影響を及ぼす恐れがあった。ジャンピエール大統領報道官は20日の記者会見で、政府閉鎖の場合は「自宅待機となる可能性について、各省庁が職員に通知し始めた」と明かしていた。