杉咲花「おちょやん」朝ドラヒロインが期待できる理由
杉咲なら安定と新鮮味のさじ加減が絶妙か
その流れの中で考えると、杉咲の起用は「安定」と「新鮮味」のさじ加減が絶妙なところかもしれない。高畑充希ヒロイン「とと姉ちゃん」で朝ドラ出演経験もあり、演技力に対する評価も高い。2013年放送のドラマ「夜行観覧車」(TBS系)で鈴木京香演じる主婦の娘役を好演し、ドラマや映画などに多数出演するようになった。2015年にはヒロインをつとめた映画「トイレのピエタ」や「愛を積むひと」などの演技が評価され第7回TAMA映画賞最優秀新進女優賞はじめ多くの新人賞を受賞。翌16年の宮沢りえ主演映画「湯を沸かすほどの熱い愛」では複雑な家庭環境の中学生を演じ、第40回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞と新人俳優賞をW受賞する快挙を達成している。 そのように演者としての実績は申し分ないが、年齢は22歳と若く、連ドラ初主演となった2018年放送「花のち晴れ~花男 Next Season~」(TBS系)では学園を舞台にしたラブコメディーでフレッシュな存在感を発揮していた。若くして実績はありながらも、けっして手練れ感を抱かせないところが大きな魅力といえるのではないか。 30日の会見でも、「おちょやん」は女優の話だけに演技力が大事という観点から杉咲に決まったとの説明があったが、実力と新鮮味を両立できるヒロインが誕生しそうだ。 (文・志和浩司)