日本製鉄鹿島4番・生田目忍が3ラン含む2安打4打点で8強進出に貢献 退任する中島監督に花道を
◇第49回社会人野球日本選手権2回戦 日本製鉄鹿島6―4三菱自動車岡崎(2024年11月6日 京セラD) 日本製鉄鹿島が18年以来5大会ぶりとなる8強進出を決めた。勝利の立役者は3ランを含む2安打4打点を挙げた生田目忍外野手(27)。日本ハム投手の翼(29)を兄に持つ4番打者が申し分のない働きを見せた。 「初戦でみんなに迷惑をかけたので何としても自分で先制点を取ろうと」 初回2死二塁から、初球の直球にやや詰まりながらも中前へ運ぶ決勝の先制タイムリーを放った。3―1の4回2死一、二塁では狙っていたカットボールを左翼席へ。リードを5点に広げ、三菱自動車岡崎を突き放した。 今大会限りで中島彰一監督が退任する。大阪入りした初日の練習日に告げられた。 「本当にびっくりして。泣いている選手もいましたし。僕たちは親父だと思っていますし、とにかく、一日でも長く野球をやりたい」 練習中は厳しいが、主将である生田目も含め厳しく接した選手へのフォローを怠らない。そんな指揮官をナインは慕い、時には自宅で食事をごちそうになることもあるという。 その際には選手たちが用意した秘蔵映像を見ることもある。中島監督は取手二(茨城)の3年夏に全国制覇。「5番・捕手」として出場したPL学園との決勝戦では延長10回に決勝の勝ち越し3ランを放った。 「ホームランの動画を監督に見せて、監督が喜んでいるのを、僕らが毎回いじって。でも、次の日はしっかり切り替えて」 指揮官に有終の美を飾ってもらうべく、日本製鉄鹿島の負けられない戦いが続く。