二軍監督時代は「前時代的」と評されるも、就任1年でリーグ優勝! 巨人・阿部監督の「若手を律する」”凄み”とは?
試合後のインタビューによると、阿部監督は「明らかに抜いているように見えた」として、杉内コーチ経由で井上に「(そんな投球をするのは)10年早い」と伝えたという。 その他、2023年シーズンに高卒3年目ながら2桁ホームランを放ち、今季もさらなる飛躍の機運が高まっていた秋広優人への接し方も特徴的だった。 春季キャンプのスタートに当たり、阿部監督は秋広に対して「最初は三軍にしようかと思った」と語っている。何でも、秋広は2023年シーズンのオフに二度の遅刻を犯したという。
長い歴史を持ち、球界を率いてきたジャイアンツは、プレーだけでなくフィールド外でも自覚を持つことを選手に求めている。「巨人軍は常に紳士たれ」という言葉もあるくらいだ。また、時間に関しては「ジャイアンツタイム」として、集合時間の30分前には集まることが暗黙のルールになっていることも、一部では報じられている。そんな中で、一度ならず二度までも遅刻をした秋広に反省と自覚を促した形だ。 井上や秋広への接し方以外に、試合後の取材で選手を名指しして「求めること」を厳しい口調で話す場面も目立った。例えば4月2日の中日ドラゴンズ戦、シーズン初のサヨナラ負けを喫した試合で、11回に送りバントを失敗した大城卓三に対して「野球の神様が怒った」とピシャリ。
その他にも、8月6日の広島東洋カープ戦、見逃し三振をした泉口友汰に対して「積極的にいくのが大事なときがあるから。あれならオレでもできるから、打席に行って振らないなら」と報道陣に語っているなど、選手へ厳しいコメントをすることもあった。 ■「厳しさ」に必要なのは、コミュニケーションと納得感 阿部監督のように、若手の成長のためには厳しく接することも必要だ、と感じるマネジメント層の読者も多いはず。しかし、昨今は一歩間違えればハラスメントと訴えられることも多く、尻込みしてしまう人もまた多いのではないか。