岐阜「モネの池」「五郎丸ポーズの仏像」はなぜ話題に?
日本で唯一!?五郎丸ポーズをとる仏像が一躍有名に
モネの池が世間の注目を浴びるとほぼ同時期、関善光寺に鎮座する仏像の姿がラグビーの五郎丸選手のポーズに似ていると注目を集めた。住職の佐藤さんに反響を聞くと「やはり今年の正月三が日がピークで合計3万人の参拝客に恵まれました。昨年までは多くとも3日間で1万人前後だったので、今年はさすがに警備員を増員して整備にあたりましたね」と話す。 五郎丸ポーズに似ていると話題の渦中にあるのは、寺の大日堂に鎮座する「宝冠(ほうかん)大日如来」。五郎丸選手が日本代表の活躍で脚光を浴びるさなか、寺の参拝者より「仏像の手の組み方(印相)が五郎丸ポーズに似ている」と度々言われていたという。そこで佐藤住職がFacebook上で同仏像を「関の五郎丸です」と紹介したところ瞬く間に拡散。今でも土日で各500人前後の参拝客が訪れているという。
そもそも「なぜこの印相なのか」というのが気になるところだが、その真意については佐藤住職自身も不明だという。「日本でこの印相をしている仏像は恐らく存在しないため、どのような意味があるかは定かではないのです」と解説してくれた。 これだけの反響に対し「多くの方に知っていただけるのは嬉しい」と話しつつも、「実際に来ていただいた方はポーズ以外の部分にも目を配らせてみては?」と佐藤住職は呼び掛ける。例えば仏像が鎮座する台座は蓮型のものが一般的だが、宝冠大日如来のそれはパイナップル型と珍しい形。台座には1013体の仏像が刻まれており、美術的価値から見ても大変貴重だという。 また、県外からの参拝客より「五郎丸ポーズの仏像グッズを作って欲しい」との声が多く、宝冠大日如来がプリントされた絵馬を作ったそうだ。こちらは本堂にある寺務所で購入が可能。 ユニークな見方で共に話題を集め、市の観光の目玉としての一翼を担うふたつのスポット。モネの池で前述した長屋さんは「モネの池がある板取地区は市街地からは離れ、BBQや山菜摘み、温泉を目的とした観光客以外は客足が少なかった。最近は池をきっかけに若い人が訪れるようになったので、これからもっと多くの人に関市の魅力を知ってもらいたい」と意気込んでいた。