ASUSスマートウォッチ「ZenWatch」21日発売 ── ASUSブランドはどう戦うか
ASUS JAPANは21日、スマートウォッチ「ZenWatch」を全国の家電量販店などで発売する。今月8日には、同社として初のスマートフォン「ZenFone 5」を発売しているが、スマートフォンメーカーとしては後発としてのスタートとなる。スマートフォンとスマートウォッチという、これら2つのプロダクトについて、これからどうユーザーに訴求しようとしているのか? その狙いを同社に聞いた。
ZenWatchの狙いはギーク層
ZenWatchは、Android Wearを搭載する腕時計型のデバイス。Androidを搭載したスマートフォンと連携し、スマートフォンをかばんの中に入れていても、電話やメールの着信を音と腕に振動で知らせてくれるほか、音声で文字を入力することで返信もできる。プレゼン中に着信音がしても、ZenWatchを手のひらで覆うとミュートできるなど、これまでになかった便利さを提供する。価格は2万9800円。 先行する製品としては、LG G WatchやSamsung Gear Liveがあるが、ZenWatchはベルト部分を本革にしたり、盤面のガラスにゆるいカーブをつけたりすることで先行する製品と差別化をはかった。同社マーケティング部のシンシア・テンさんは「ラグジュアリー感を持たせ、カジュアルでもスーツにでも似合うデザインにした」と話す。 とはいえ、スーツを着るような一般ユーザーに受け入れられるほどスマートウォッチ市場は立ち上がってはいない。2015年に発売が予定されているApple Watchに先行する起爆剤にする計画なのかというと、そうでもないのだという。 シンシアさんは「まだまだ市場が形成されていく段階です。日本では、アップルがスマートフォンのシェア約7割を持っているだけに、Apple Watchが世に出て初めて、スマートウォッチは大きく注目されるでしょう。いまはデバイスを便利に使いたいというギーク層に対して訴求する段階です」という。 スマートウォッチは、それ単体では使えない。スマートフォンとセットで使う必要がある。スマートウォッチ市場の立ち上がりを見据えたカギとなるのが11月8日に発売されたスマートフォン、ZenFoneだ。