世界を見てきたサッカー・香川真司選手が日本サッカーの伸び代に言及「日本はまだまだ発展途上」<NumberTV>
福士蒼汰がナビゲーターを務め、トップアスリートたちの輝かしい「現在」とそれに至るまでの「挫折」をアスリート本人が語るリアルドキュメンタリー番組「NumberTV」(全24回)。10月10日に配信された第6回は、13シーズンにわたって欧州サッカーを経験し、日本代表としても活躍した香川真司選手が登場。2023年よりセレッソ大阪に復帰している香川選手が、現在の日本サッカーの“伸び代”について言及する場面があった。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】日本代表の背番号10を背負い、プレミアリーグやブンデスリーガでも活躍…日本が誇る“エース”の輝かしい歴史 ■元サッカー日本代表のエースが歩んだ道 同番組は数々のアスリートのドラマを伝えてきたスポーツ総合雑誌「Sports Graphic Number」とLeminoの共同プロジェクトによって誕生した、トップアスリートの人生にフォーカスを当てるオリジナルドキュメンタリー。苦難を乗り越えてきたプロアスリート本人が、個々の競技人生を変えた「最大の挫折」と「復活」の物語を自らの言葉で語るリアルドキュメントとなっている。 第6回に登場したのは、ドイツ・ブンデスリーガではリーグ2連覇、イングランド・プレミアリーグではリーグ制覇、日本代表ではエースとして2度のワールドカップに出場した香川選手。2006年にセレッソ大阪に入団後、2008年にJ2で16ゴール10アシストを達成し、19歳でU-23に飛び級で選出され北京オリンピックに出場。2011年には日本代表の背番号10を背負い、名実ともに日本をけん引する存在となった経緯や、2010年から欧州のサッカーリーグに身を置き、ドイツ、イングランド、トルコ、スペイン、ギリシャ、ベルギーと6カ国を巡りさまざまな経験を積んだサッカー人生を振り返っていく。 「みんなが勢いに乗って、自信に満ち溢れるサッカーを展開していたので、本当に負ける気はしなかった」と語るドルトムントの連覇時代や、「若いときに見ていた人が今度はチームメートになると思うと、『すげぇ!』っていう気持ちを一生懸命抑え込んであいさつした」というマンチェスター・ユナイテッド時代、「人として大きく成長した。その大半は苦しい悔しい時期がほとんどだった」と語る第2次ドルトムント時代など、“挫折”をテーマに当時の心境を振り返っていく。 ■日本サッカーの“伸び代”とは そんな中で、香川が自身の経験を振り返りつつ、現在の日本サッカーの“伸び代”について言及する場面があった。 香川は「どんなに有名でも、最初は歓迎されても結果が出なければブーイングに変わるし、『やっぱりそこはシビアな世界だな』と。過去じゃなく、常に今求められるものはすごく大きいし。ヨーロッパには、それがすごくある」と欧州でのサッカー選手に求められる期待の大きさとプレッシャーを明かし、「今、日本に帰ってきてプレーしていますけど、そこのギャップはすごくあります。日本はまだまだ発展途上だなっていう。常に“勝つためにどうあるべきか”。そこの本質に対する追求であったり、求められるものはどの国に行ってもあるので」と日本との厳しさの違いを告白。そして「勝つために、結果を残すために、どう自分と向き合うかっていうのは、ヨーロッパで得られた大きな経験だったと思います」と回顧した。 ◆文=原田健