パン業者と協議難航も決着、小中学校の給食で復活へ…月1回のみ 福井県福井市
今春から給食でのパン定期提供ができなくなっていた福井県福井市の小中学校について、10月から提供が再開されることが9月5日、市教委への取材で分かった。ただ昨年度までは週1回ペースだったものが、月1回程度に減る。1日に必要なパンの数量をめぐり市教委と業者の協議が難航してきたが、必要数を半分にすることで調整がついた。 市保健給食課によると、市内の給食提供数は児童生徒と教職員を含め約2万1千食。昨年度まで週1回パンを献立に入れていたが、業者撤退などを要因に1日当たり最大6千~7千個という数量の確保が難しくなった。 市内の給食は市学校給食センターや単独調理校などで献立が異なり、計六つの献立グループがある。パン向けの献立グループの場合、最大で6千食以上が必要としていた。新年度からこの数の供給が難しくなったことを受け、業者側は献立を細分化し1日の必要数を減らすことを要望していたが、市教委との交渉は平行線となっていた。 市教委は不定期での再開を目指し、4月から市パン給食組合学校給食部会などと協議。メニューを工夫し同一の献立でも、学校によって主食を米とパンの2種類に分けることで提供可能にした。 10月からは市内2業者がパンの生産、配送を担う。週1回の提供時は1日当たり最大6千~7千個程度を4社で担っていたが、10月以降は1日3千~4千個に減らす。 各校には9月2日付で再開を通知した。市保健給食課は「4月からパン提供ができなくなったことで、子どもたちにはさみしい思いをさせた。10月からは提供回数は減るものの再開できて良かった」と話した。
福井新聞社