【シンガポール】デジタル銀行タイム、ユニコーン入り
シンガポールに本社を置くデジタル銀行タイム(Tyme)グループの企業価値が10億米ドル(約1,571億円)を超え、ユニコーン(企業価値が高い新興企業)入りした。 17日に発表した声明によると、事業発展段階の資金調達である「シリーズD」の投資ラウンドで、ブラジルのデジタル銀行ヌーバンクなどから計2億5,000万米ドルの出資を受けた。フィンテック(ITを活用した金融サービス)企業による今年の資金調達額としては東南アジアで最大規模となり、事業価値は15億米ドルに達した。 調達した資金はベトナムやインドネシアへの進出など東南アジアでの事業拡大に充てる。 タイムグループは2019年に南アフリカでタイム・バンクを創業。現在はシンガポールに本社を置き、ベトナムに開発拠点を持つ。22年10月にはフィリピンで現地の財閥ゴコンウェイ・グループと提携し、ゴータイム・バンクを設立した。 世界の独立系デジタル銀行の中でも収益性の高い銀行となり、23年には年間売上高(推計値)が2億1,500Sドル(約248億円)を超えた。創業以来の顧客数は1,500万人だ。