アメリカ上院選は共和党優勢の見通し、現職不在のウェストバージニア州で勝利…下院は混戦に
【ワシントン=淵上隆悠】米連邦議会の上下両院選が5日に行われ、開票が続いている。上院選は、共和党が優勢との見方が強まっており、下院選は混戦となっている。 【地図】一目でわかる…米大統領選の開票状況
定数100の上院は任期6年で、2年ごとに約3分の1が改選される。今回は補選を含めて34議席を争う。現有勢力は民主党系が51議席、共和党が49議席で、今回の改選対象は民主党系23議席、共和党11議席。
米CNNの5日午後11時15分(日本時間6日午後1時15分)時点の集計によると、民主党系が8議席、共和党が10議席の獲得をそれぞれ確実にした。このうち民主党系議員の引退で現職が不在となるウェストバージニア州は、共和党が勝利を確実にした。非改選を含めた議席数は民主党系36、共和党は48で、残りの16議席を争っている。
上院は政府高官人事や条約の承認権を握るため、多数派と政権が異なる「ねじれ」が生じれば、次の大統領の政権運営には痛手となる。仮に両党とも50議席を獲得した場合、採決で賛否同数になると、議長役の副大統領が決定票を投じる。
定数435の下院は任期2年で、全議席が改選対象となる。現有勢力は民主党212議席、共和党220議席、欠員3。CNNの集計によると、民主党が108議席、共和党が161議席の獲得を確実にした。
下院でも、多数派と政権の間に「ねじれ」が起きれば、予算案や法案を通すために折衝が必要になる。政権が思い通りに政策を実現するのは難しくなる。
民主党は2020年に大統領選と下院選を制し、上院でも50議席を得た。22年中間選で下院の主導権を奪われたが、上院は劣勢をはね返して1議席を積み上げた。