鬼気迫る高強度ランでバルサ破った久保建英「そんなに自分のことを褒めたくはないけど…」
日本代表MF久保建英(ソシエダ)が14日、北中米W杯アジア最終予選・インドネシア戦の前日練習後、報道陣の取材に応じ、今季のラ・リーガで首位を独走するバルセロナを破った今月10日の前節を振り返った。 【写真】「全然違う」「びびるくらいに…」久保建英の9年前と現在の比較写真に反響 バルセロナ戦に右ウイングで先発出場した久保は度重なる単独突破で相手守備陣を切り裂くだけでなく、終盤は鬼気迫る運動量のプレスバックで相手の反撃を無効化。得点には絡むことはなかったものの、試合を通して見せた圧巻の存在感が評価され、今季チーム最多の3度目となるマッチMVPに輝いていた。 ホームでのバルセロナ戦という大舞台、試合に向けた気持ちの入り方から違ったようにも思われたが、「そんなことはないですね」と久保。議論を呼んだオフサイドでバルセロナの得点が取り消された前半13分のシーンが大きな転機になっていたのだという。 「1点目を決められた時はああ、これ強ぇな、勝てないなって思いましたけど、オフサイドになってからこっちに(前半33分に)点が入って、その後に流れがこっちに来て。勝てるかなと思ってからやっぱり気持ちが入った。これを逃したらもったいないなって思ったのはありましたね」(久保) 後半は前線からの守備でもバルセロナを苦しめ、ハイラインを突くカウンター攻撃で優勢を保ったソシエダ。「途中からプレスもハマってきて、あまりバルサにいい形を作られることもなく、僕らのチャンスが増えていたので、今日は勝てるなって。でもいつもは勝てるなって思った試合でレアルとかにも落としているので、みんな結果しか見ないし、これ負けたらもったいないなって思ったら、思ったより走れたなという感じですね」と振り返った。 その言葉どおり、バルセロナ戦では運動量でも違いを誇示していた久保。「そんなに自分のことを褒めたくはないけど、高強度ランの数値ではリーグ1走ってたんで。あまり僕っぽくはないけど、それもやろうと思ったらできるよということで」。厳しい守備強度が求められる森保ジャパンにも弾みがつく一戦となった。 熱戦から4日間が過ぎ、長距離移動を経てのインドネシア戦。相手のレベルは大きく異なるが、モチベーションが変わることはないという。「バルセロナからインドネシアだからといって、試合の入り方が違うとかはあまりないですし、僕は試合ができればいいんで。とりあえずチャンスが来れば自分のプレーを出したいなと。せっかくここまで来ているんで」。“らしい”表現で静かに意気込みを示した。