【MLB】史上最多の9球団がぜいたく税の対象に 罰金の最高額はドジャース 罰金の総額は3億ドルを突破
「AP通信」によると、2024年シーズンの各球団の年俸総額が確定。それに伴い、各球団が支払うぜいたく税の金額も決まった。今季はドジャース、メッツ、ヤンキース、フィリーズ、ブレーブス、レンジャーズ、アストロズ、ジャイアンツ、カブスと史上最多の9球団がぜいたく税のペナルティ対象となり、罰金の総額は史上初めて3億ドルを突破(3億1130万ドル)。また、ドジャースには1億300万ドルという史上最高額の罰金が科されている。 2024年オフシーズンの移籍情報まとめ ぜいたく税を計算する際のドジャースの年俸総額は3億5300万ドルと算出され、これは全30球団中トップの金額。ドジャースは4年連続でぜいたく税ラインを超過しているため、税率も最高となっており、史上最高額となる1億300万ドルの罰金を科されることになった。「AP通信」によると、3億5300万ドルのなかには、大谷翔平の契約に含まれるスイートルーム使用料や通訳の報酬なども含まれているという(103万2454ドル)。 ぜいたく税の金額が2番目に多かったのはメッツ。今季は9710万ドルの罰金を支払うことになり、大富豪のスティーブ・コーエン・オーナーの下で支払った罰金の総額は2億2900万ドル近くに達している。これにヤンキースが6250万ドルで続き、4位以下はフィリーズ(1440万ドル)、ブレーブス(1400万ドル)、レンジャーズ(1080万ドル)、アストロズ(650万ドル)、ジャイアンツ(240万ドル)、カブス(57万ドル)となっている。 ブルージェイズはFAが迫った主力選手を夏場に放出したことが奏功し、ぜいたく税を回避。なお、ぜいたく税の対象となった9球団のうち、レンジャーズ、ジャイアンツ、カブスを除く6球団はポストシーズン進出を果たしており、ぜいたく税トップ3のドジャース、メッツ、ヤンキースは少なくともリーグ優勝決定シリーズまで駒を進めた。今季は選手に惜しみなく投資した球団がしっかり結果を残したシーズンだったと言えるだろう。 なお、回収したぜいたく税のうち、350万ドルは選手の福利厚生に充てられる。残額の50%は選手の引退後の年金に充てられ、もう一方の50%は収益分配金の財源として使用されることになっている。また、今季に関しては、2022~23年に地元メディアからの放映権収入が減少した球団に最大1500万ドルを分配することについて、MLB機構とMLB選手会が合意。こうして、ぜいたく税の罰金は有効活用されている。