史上最高レベルの一戦。異次元の新技2連発もメダルには届かず中村輪夢が5位入賞「パリ2024オリンピック」BMXフリースタイル・パーク種目
中村が善戦を繰り広げた今大会で、アルゼンチンのホセ・トーレスが並いる強豪選手たちを圧倒して金メダルを獲得
そんな戦いで見事金メダルを獲得したのはアルゼンチンのホセ・トーレス。彼のライディングの特徴はトリックのレパートリーはもちろんのこと、コース内のセクションを余すことなく活用しハイスピードのライディングかつ飛距離のあるエアーの中でトリックを繰り出す部分だろう。 ラン1本目は大きなトランスファーでの「アーリーウープ 360・ダブルテールウィップ」で始めると「720・テールウィップ」「フレア・ダウンサイドテールウィップ」など超高難度のトリックを詰め込み、終始スピードを途切らせることなく1分間のランを走り切りフルメイク。彼の良さが100%活かされたか、後続選手に大きなプレッシャーをかける大会最高得点となる94.82ptをマークし暫定1位に躍り出た。ラン2本目では1本目を上回ることはできなかったが、その後も94.82ptを超える選手はいなかったためパリオリンピックという大舞台で金メダルを母国アルゼンチンにを持ち帰った。 銀メダルに輝いたは現世界チャンピオンのキーラン・ライリー(イギリス)。豪快な回転技に定評のある彼はラン1本目では「720・ダブルバースピン」を皮切りに「トリプルテールウィップ 」や「バックフリップ・ダブルバースピン」など超高難度トリックをメイクしていき、最後は「フロントフリップ」を決めて強さを見せるライディングで93.70ptをマーク。 暫定3位で迎えた2本目ではなんとか暫定1位のトーレスを下すべく、1本目のトリックの完成度を上げながらいくつかトリックを変更。その中でも「360ダブルテールウィップ to バースピン」や「フレア・テールウィップ」など超高難度トリックを決めていくと93.91ptへ僅かながらスコアアップ。惜しくも金メダルには手が届かなかったがメダルの色を銅から銀に変える好成績を残した。 そして銅メダルは今回金メダルが一番期待された開催国フランスのアントニー・ジャンジャン。ラン1本目はプレッシャーもあったのかビックスパインでの「バックフリップ・ダブルテールウィップ」でミスしビッククラッシュ。 背水の陣で迎えた2本目では金メダルに返り咲くために渾身のライディングを見せる。1本目で失敗したファーストトリックである「バックフリップ・ダブルテールウィップ」をメイクすると、会場を沸かすビックトランスファーでの「アリウープ・ダブルフレア」や「バックフリップ・トリプルテールウィップ」などをメイクしていくと終盤には「オポジットフレア」をメイクし意地のパーフェクトランを見せたが、スコアは93.70ptとなり金メダルは逃したものの銅メダルを獲得した。
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