大学サークルのような集まり「隣人の会」とG2P-Japanの共通点【「新型コロナウイルス学者」の平凡な日常】
■「隣人の会」と「G2P-Japan」の奇妙な類似点 ひさしぶりにこうやって20年も前のことを思い返していたら、ふとあることに気づいた。友人が友人を呼ぶサークルのような集まり、そして、何かしらの理由で私が長を務める集団。「隣人の会」の組織としての骨格は、新型コロナ研究で奮闘を続けるG2P-Japanのそれとまったく同じではないか! そしてG2P-Japanでは、プロジェクトの情報伝達は主にSlackを使っている。このスタイルもやはり、スレッド形式のウェブサイトでやり取りをしていた「隣人の会」のそれと酷似している。 ■バタフライエフェクト! コロナ禍で疎遠になってしまったところもあるが、「隣人の会」のメンバーとは、いまでも折々に連絡を取ったりしている。 これまであえて深く思い返すこともなかったが、20年前の仙台のいち大学生の根暗な生態が、コロナ禍で奮闘し、世界と伍する研究集団の下地になっていた(のかもしれない)さまは、まさにバタフライエフェクト以外のなにものでもない。 新型コロナパンデミックそのものがまさにそうであるが、未来になにが起こるかは誰にもわからない。こんなパンデミックが起こるなんて、(もちろん危惧するひとはいたであろうが)5年前にこんな事態を予見していた人は世界のどこにもいなかっただろうし、いわんや、20年前に仙台に住んでいた田舎育ちの根暗な大学生が、東大のいち教授として、週プレのコラムの筆を取ることになっているとは、である。 文・写真/佐藤佳