Xの有料プラン「Premium+」が“完全広告なし”に。「おすすめ」「フォロー中」以外も対象
X(Twitter)は、有料サブスクリプションのなかでも最も高価なX Premium+から、広告表示を完全になくしたと発表した。これまでは、たとえPremium+の月額1960円を支払っていても、「おすすめ」と「フォロー中」タイムライン以外には広告が表示されていた。 X、EU数百万人の個人データをAI強化学習に使用の疑いで欧州当局から訴えられる 更新されたXのヘルプページでは、Premium+の機能の項目において「Xの標準広告インベントリに広告が表示されない」と記されている。これまでは、ここには「おすすめ」および「フォロー中」のタイムラインには広告が表示されないが、「X の他の場所で宣伝されているコンテンツには適用されない」と記されていた。 ただ、本当に広告表示が「完全に」なくなるかといえば、そうではないかもしれない。XのPremium+に関する細かい規約には「あまり一般的ではない領域で時折ブランドコンテンツ」が表示される可能性があるとされている。 Premium+だけとはいえ、ユーザーへの広告表示をなくすことは、Xにとっては広告主からの収入の一部を失うことを意味する。収益化プログラム参加者にとっても、Premium+での広告がなくなれば、PremiumとPremium+ユーザーが広告を見た回数が収益につながっていたところが、Premiumユーザーの広告閲覧数のみになる。Premium+ユーザーの割合がどれほどかはわからないが、収益はその分減少するはずだ。 TwitterからXに名前が変わり、様々な変更を加えられはしたものの、いまもこのサービスが気に入っており、なおかつ広告をなくすためなら毎月1960円(または年額2万560円)を払っても良いと思うのであれば、Premium+へのアップグレードは間違いなくおすすめだ。 一方、広告はあまり見たくないが、完全になくさなくても良いと思うのであれば、月額980円(または年額1万280円)のPremiumプランを利用するという手もある。このプランでは「おすすめ」と「フォロー中」のタイムラインに表示される広告が無料ユーザーに比べ50%削減される。 ちなみにXは今週、責任あるメディアのための世界同盟(GARM)と世界広告主連盟(WFA)に対して独占禁止法訴訟を起こしている。Xのリンダ・ヤッカリーノCEOは、GARMのメンバーであるCVSヘルス(ドラッグストア)、MARS(ファッション通販)、オーステッド(電気インフラ)、ユニリーバ(家庭用品)といった企業がXに対して「組織的な違法ボイコット」を行っていると非難している。 Source: Social Media Today via: TechCrunch, Engasdget
Munenori Taniguchi