ヘンリー王子とアメリカ大統領選挙のゆくえ。王室の伝統は? メーガン夫人の影響は?
2020年3月に英国王室を離脱した後には、サセックス公爵夫人という称号を使い、選挙への投票を呼びかけるキャンペーンに次々と参加。 同年のアメリカ大統領選挙への投票を呼びかけるオンラインイベント「Women All Women Vote」に、ミシェル・オバマ氏の友人としてサプライズ出演、マリ・クレール誌のオンライン企画「影響力を持つ100人の女性が語る、私が2020年の選挙で投票する理由」では、オプラ・ウィンフリー氏、ヒラリー・クリントン氏らと熱い討論を交わした。 同年8月に開催された「The 19th Represents」バーチャルサミットでは投票権について議論し 、夫ヘンリー王子がこれまで一度も公に政治的意見を表明できなかったことを指摘。
そして同年9月には、先述したように、ヘンリー王子とともに(ヘンリー王子を巻き込んで?)、投票を呼びかけるビデオメッセージに出演するに至った。 メーガン夫人は、2024年11月の米国大統領選挙に向けて、今後も投票を呼びかけるイベントに出演したり、メディアのインタビューを受けたりすると見られており、ヘンリー王子も一緒なのか、はたまた別行動していくのか、その言動に注目が集まっている。
ヘンリー王子の米国大統領選に対する一連の行動は問題にならないのか?
ヘンリー王子は、王室を離脱したとはいえ、王位継承順位6位のままであり、「王子」の称号を持つ身であることから、米国大統領選挙に対する王子の言動には、批判的見方が多い。 2020年の米国大統領選挙の際に、ヘンリー王子が投票を呼び掛けるメッセージを出したのを受けて、バッキンガム宮殿の広報担当者は「王室の一員として働くわけではなく、発言は個人的な立場で行われるもの」としてヘンリー王子の発言から距離を置いた立場を示した。一方で、タイムズ紙によると、宮殿関係者の一人はヘンリー王子は「一線を越えた」と語っていたという。
また、マジェスティ誌の編集長ジョー・リトル氏によると、「メーガン夫人は英国王室の一員だがアメリカ国民として関与するのは理解できる」とした上で、ヘンリー王子については、「血統の王子として、英国であれ米国であれ、政治について話すことはよくないこととみなされている」と難色を示した。 さらに、フォーブズによると、米国の共和党議員ジェイソン・スミス氏は、「夫妻が英国王室の一員として一部の称号と特権を維持している以上、個人的な発言と公式な発言を区別することはでき」ないとし、英国王室の米大統領選への介入を容認することになると主張。ハリー王子夫妻が同様の発言を続けるなら、すべての称号、肩書、特権を剥奪すべき、という声まで挙がっていたようだ。