ヘンリー王子とアメリカ大統領選挙のゆくえ。王室の伝統は? メーガン夫人の影響は?
そもそも、英国ロイヤルに選挙権はあるのか?
英国王室のメンバーが投票することは法律で禁じられているわけではないが、憲法違反とみなされるため投票することはできない。 タイム紙によると、英国ロイヤルが選挙で投票することは、「政党間の厳格な政治的公平性を維持するという今日の憲法上の要件に違反する」と解釈されているのだという。英国政府のサイトにも、「法律で禁じられているわけではないが、国家君主が選挙で投票することは憲法違反とみなされる」と記されており、君主である女王・国王は、政治的に中立である義務が伴う。それによって君主以外の英国ロイヤルの高位メンバーも、故エリザベス女王やチャールズ国王に倣い、政治問題には中立を保つことが期待されているため、政治不介入の立場をとっている。 2022年に逝去したエリザベス女王も、政治的中立の立場を守り、政治的な発言をすることを避けてきたし、ヘンリー王子もこれまで1度も選挙で投票をしたことがないと明かしている。
ヘンリー王子&メーガン夫人に、米国大統領選挙の選挙権はあるのか?
米国大統領選挙の選挙権について、ヘンリー王子はアメリカ国籍ではないため、そもそも選挙権はない。 一方のメーガン夫人は、アメリカ国籍のままのため選挙権はあるが、前述したように、政治的中立を保つため投票はしないという王室の伝統から考えると、王室を離脱したとはいえ、選挙権行使の選択をすることには議論があると言える。 メーガン夫人は、王室離脱した年(2020年)の米国大統領選挙では選挙に参加し、(王室離脱したとはいえ)投票した初めての英国王室メンバーとなった。また、2年前の中間選挙でも、アーチウェル財団のHPで投票を呼びかけ、投票を済ませた人がもらえるステッカーをつけた自身の写真を公開した。
ヘンリー王子の言動は、メーガン夫人による影響が大きい!?
ここで、ヘンリー王子に明らかに影響を与えているメーガン夫人の、大統領選に対するこれまでの言動を振り返ろう。 メーガン夫人は2016年、ヘンリー王子と出会う前に、米国のトークショーで、トランプ氏は「女性蔑視的」で「分断を招く」と感じたと語り、トランプ氏がホワイトハウスに入る可能性を考えるとカナダに留まろうかと思うようになったと発言(その2か月後、ヘンリー王子とデートし、その3か月後にトランプ氏が大統領に就任した)。民主党支持を公言してきた過去がある。