【わかめ】もっと腸がよろこぶ「食品の組み合わせ」は?管理栄養士が提案
ダイエットや健康管理に腸活が大切なことが認知されてから久しく、食物繊維の重要性は広く知られるようになっています。そんな腸活にぴったりの食材わかめ。腸活に最適なわかめはちょい足しがおすすめな理由を解説します。 〈回答を画像で見る〉腸がよろこぶ「わかめと食品の組み合わせ」は? ■腸活に最適!わかめは水溶性食物繊維の宝庫 わかめは根元部分が特にぬめりが強く、水溶性食物繊維のアルギン酸やフコダインとよばれる成分が含まれています。水溶性食物繊維は、腸内細菌の善玉菌のエサとなり、腸内細菌の割合を増やして腸内フローラのバランスを整えてくれるといわれています。 ■腸が整う食品の組み合わせ 腸内の善玉菌の割合を増やす方法には、大きく分けて3通りあります。 ■■善玉菌を含む食品を摂取する方法 食品例:納豆・味噌・ヨーグルト・乳酸菌飲料など ■■善玉菌のエサになる食品を摂取する方法 食品例:わかめなどの海藻類・野菜・果物・豆類・きのこ・お米・雑穀など 食物繊維には水溶性と不溶性があり、善玉菌のエサとして働くのは、水溶性食物繊維と一部の不溶性食物繊維です。 ■■善玉菌を含む食品と善玉菌のエサとなる食品を摂る方法 食品例:わかめときのこのみそ汁+納豆 ヨーグルト+バナナとはちみつ など 善玉菌を含む食品と善玉菌のエサとなる食品を摂る方法は、それぞれの食品を単体で摂るよりも効果が高まると考えられています。 ■わかめはちょい足しがおすすめ わかめは和洋中どんな料理にも合い、生でも加熱してもおいしく食べることができます。そのため、乾燥わかめをストックしておき、毎食料理にちょい足しするのがおすすめの食べ方です。 とはいえ、どんなにいい食材でも食べ過ぎはよくありません。わかめにも含まれているヨウ素は長期的にわたって過剰に摂取すると甲状腺に健康被害が起こってしまうことがあるともいわれています。また、食物繊維が豊富なため食べ過ぎると消化不良になってしまったり、塩分の摂りすぎにつながることも。昆布だしやおしゃぶり昆布なども食べている場合は特に食べ過ぎないように注意が必要となります。ほかの食材とのバランスも考慮しながら、わかめはちょい足し程度にとどめておきましょう。 わかめといえば乾燥わかめのイメージがありますが、実はわかめにも旬があり、わかめが成熟期を迎える直前の春には、やわらかい生わかめを味わうことができますよ。また、おなじみの乾燥わかめにもいろいろなタイプの乾燥品があり、3~5分ほど水につけて戻して使ったり、汁物には乾燥したまま入れて使ったりしますが、水分を含むと10~12倍ほどに増えます。塩分量がやや高めのものもあるため、乾燥のまま料理に使うときには味付けの塩分を減らして調整しましょう。 参照: e-ヘルスネット「腸内細菌と健康」 e-ヘルスネット「食物繊維の必要性と健康」 「ヒトにおける短鎖脂肪酸と肥満との関連およびそれに対する腸内細菌叢、食習慣の影響 」[論文内容及び審査の要旨] 「海藻ハンドブック」文一総合出版 「海藻の疑問50」成山堂書店 「旬を味わう魚の事典」ナツメ社 「旬の野菜と魚の栄養事典」X-Knowledge ライター/大槻万須美 管理栄養士・フードスタイリスト・腸内ケアフードアドバイザー。楽しく食べて健康に。食の大切さを伝えるため、離乳食講座などの料理教室、バレエダンサーやアスリートのパーソナル栄養サポート、レシピ・コラムの提供など幅広く活動。子どもの頃の毎年の米作り経験から、身近な食体験の重要性についても実感し、おとなと子どもの食育サポートにも力を注いでいる。 Instagram:@tsukiko_shoku_mind 協力/NS Labo
NS Labo(栄養サポート研究所)