水森かおり、最新シングルがカラオケで“昭和の名曲”を抑えてロングヒット
演歌歌手・水森かおりの最新シングル『越後水原(えちごすいばら)』が、カラオケランキングの演歌部門で13週連続の1位を記録し、音楽業界で注目を集めている。 同曲は、昨年デビュー20周年を迎えた“ご当地ソングの女王”として知られる水森にとって、通算24枚目のシングル。 白鳥の飛来地として知られる新潟・阿賀野市の瓢湖(ひょうこ)を舞台に、恋に破れた女性の心情を悲しく、切なく歌い上げたスケール感のある重厚なご当地ソングとなっている。
女性演歌歌手歴代1位の記録
今年3月にリリースされると、オリコン週間シングルランキングの総合部門で5位にランクイン。 これにより、水森は「連続TOP10獲得年数(※13年連続)」などオリコンランキングの3部門で女性演歌歌手歴代1位の記録を樹立し、発売当時から好調なセールスを記録していた。 さらに、同7月にカップリング曲が異なる『越後水原~特別盤~』が発売されると、再び2週連続でオリコン週間シングルランキングの演歌・歌謡曲1位に輝くなど、ロングヒットを記録している。 それに加えて、音楽業界で話題になっているのが、カラオケのランキングでの好調ぶりだ。同曲は、「週間DAMカラオケリクエストランキング」の演歌部門で、13週連続で1位を記録しているが、カラオケ誌の編集者はこう語る。
昭和の名曲を抑えての13週連続1位
「通常、カラオケのランキングではリリース間もない曲よりも、発売から何年間も親しまれている曲の方が上位にランクインしやすい。とくに年配層が好んで歌う演歌のランキングでは、昔から愛されている、いわゆる定番の名曲が常に存在感を放っています。新曲に関してはリリース直後、一時的に上位進出を果たしたとしてもその人気が継続することはまれで、3カ月近くも1位をキープしているのは近年の演歌の新曲としては珍しいケースと言えるでしょう」 実際、同ランキングでは石川さゆりが1986年にリリースした『天城越え』や故テレサ・テンさんが同年に発売した『時の流れに身をまかせ』などの“昭和の名曲”が根強い人気を誇っており、上位を賑わせている。
海外で高まる日本の演歌への再評価の機運や関心
最近では、今年7月にフランス・パリで開催されたヨーロッパ最大の日本文化とエンターテイメントの祭典である「JAPAN EXPO」に、元「AKB48」で演歌歌手の岩佐美咲が、演歌・歌謡曲の歌手としては初めてオフィシャル・ゲストとして男性3人組グループ「はやぶさ」とともに招待されるなど、国内外で日本の演歌への関心や再評価の機運が高まっている。 そんな中での“ご当地ソングの女王”の新曲のロングヒットも、演歌界にとって追い風となりそうだ。