『エッグショック』再び?猛暑に鳥インフルが追い打ち…“卵価格高騰”に政府も警戒
クリスマスケーキやおせちの季節を前に、卵の価格高騰が止まりません。今年は『猛暑』の影響などで今でも割高となっていますが、そこに『鳥インフルエンザ』が追い打ちをかけそうです。発生件数が過去最悪のペースとなっていて“エッグショック”が再び訪れるのではないかと警戒感が広がっています。 【画像】『エッグショック』再び?猛暑に鳥インフルが追い打ち…“卵価格高騰”に政府も警戒 埼玉県 大野元裕知事 「鳥インフルエンザのこれ以上の蔓延(まんえん)を防ぐことが何よりも重要」 埼玉県行田市で24日、複数の死んだアヒルが見つかり、遺伝子検査の結果、H5亜型の鳥インフルエンザだったことが分かりました。鳥インフルエンザは先月から、北海道をはじめ全国で確認されていて、殺処分の対象は120万羽以上にも上ります。 価格の動向を見ると、1パックの平均小売価格は、鳥インフルエンザが流行した後に急上昇していました。 来月にはクリスマスも控えています。早くもクリスマスケーキの仕込みに追われる、東京都内の洋菓子店は…。 うーおの森 魚住祥一郎オーナーシェフ 「原材料費が上がったからといって、レシピを変えると全く違うものになるのでできない」 値上げとクオリティー維持の狭間で何とか経営していますが、もう打つ手はないといいます。 うーおの森 魚住祥一郎オーナーシェフ 「今月は1キロで419円。数年前だと400円を超えるのはほぼなくて(1キロ)300円台半ばとか、悪くても後半を推移していたものが、さすがの(物価の)優等生も今の時代厳しいのかなと」
埼玉県で“放し飼い”にこだわり、養鶏業を営んでいる宅間さん。2年ほど前に、鳥インフルエンザなどの対策に乗り出したといいます。自費で設置した柵で鶏舎を囲み、関係者以外の立ち入りを制限しています。 タクマ養鶏場 宅間直さん 「今こういう時期なので、養鶏家は敏感になっている。万が一そういうこと(感染)があると皆さんにも迷惑をかける」 鶏舎には、定期的に消毒用の石灰を撒いて備えていますが、仮にネズミやヘビなどの小動物に侵入されたら、防ぎようがありません。 タクマ養鶏場 宅間直さん 「個人で(対策)できる範囲は決まっているので(感染地域が)これだけ多いと、どうしようという不安もある」 飼育にかかる費用は年々増加。加えて消費量も落ちてきたと感じるそうです。 タクマ養鶏場 宅間直さん 「(養鶏業は)体力が弱っているところが多いと思う。それで辞める人も結構聞く。(廃業も)視野に入れて、考えてやっていかないと」 今年、異例の速さで確認された鳥インフルエンザ。過去最悪だった2022年のシーズンと比べ、現在、殺処分の件数は半数以下ですが、本格的に渡り鳥が飛んでくるのはまだまだこれから。農水省は、今後どの県でも発生し得るとして注意を呼び掛けました。 江藤拓農林水産大臣 「とにかく防疫対策の徹底をお願い申し上げます。これからまさにトップシーズンに入ってまいりますから、緊張感を持って対応いただくように重ねてお願いいたします」
テレビ朝日