先行き不安?!阪神新外国人は敗戦時にメッツファンの糾弾標的だった
ESPNや、ニューヨークポストなど複数の米国メディアがメッツのエリック・キャンベル内・外野手(29)の阪神入りを報じた。阪神からはまだ正式なアナウンスはないが、米国メディアによると、キャンベルは先週、40人枠から外されフリーエージェントとなり、阪神と契約合意したという。 キャンベルは、右投げ右打ちの一塁、三塁、レフトと複数ポジションをこなすユーティリティプレーヤーで一発はなく、広角に打ち分けるアベレージヒッタータイプ。左足はややオープンからぶれのない小さなステップでタイミングをとる。その取り方やグリップの位置は、最多安打を記録したマット・マートンに似ている。 だが、当初、阪神が求めていたのは、大砲タイプの三塁手。今季のチーム本塁打数の90本は中日の89本に次ぐリーグ5位。チーム最多は22本のゴメスだったが、契約の関係上、今月中旬までに来季のオプション行使を決める必要があったため契約を更新せず退団となった。今季、そのゴメスに続いたのは、福留、原口の11本。ほぼ獲得が間違いないFAの糸井嘉男(35)は10本以上は本塁打を打つだろうが、左打者、浜風のある甲子園ということを差し引くと本塁打に過度の期待は寄せられない。 本来、22本を打ったゴメスの穴を埋めて余るほどの本塁打が打てる大砲タイプの新外国人を連れてこなければならなかったが、なぜか契約したのは“ピストルタイプ”のキャンベルだった。 本命だったドジャースのロブ・セゲディン内野手(27)がロースターにキープされたため獲得が難しくなり、元楽天のケーシー・マギー内野手(34)に照準を変えたが、巨人に先に手を出されていて撤退を余儀なくされた。セゲディンは、マイナーで21本、マギーも一発があるタイプで阪神の求める理想像にはまっていた。しかしこのキャンベルは、まったく違うタイプ。先日、阪神のフロント幹部に、「ハッキリとしたビジョンを持って補強をしている。いい加減な記事を書かないで欲しい」という抗議を受けたが、どんなビジョンを抱いているのか、と聞き直したい人選だ。もう一人、大砲タイプを獲得するのならば、話は別ではあるが……。 キャンベルは、2014年から3シーズン、メッツのメジャーでプレーしたが、2014年こそ打率.263の数字を残したが、本塁打は3本、2015年は打率.197で3本、2016年は打率.173で1本の結果しか残せなかった。3Aでは、4年連続で3割をマークしているが、メジャーに上がるとからっきし結果の出せないマイナーリーガーの典型タイプ。ただ、三振率と四球率を見てみると、2015年は三振率が18パーセント、四球率が12.6パーセント、2016年は三振率が27パーセント、四球率が11.4パーセントで、三振率が悪くなったのは気になるが、選球眼は良さそうで日本の野球に対応する可能性はありそうだ。 しかし、ニューヨークポスト紙は、キャンベルについて気になる記事を掲載していた。