自民党どう立て直す?ネット戦略は「2×2」で!
政策にはトップダウンとボトムアップの両方が必要
木原氏は、これまでも自民党内で特徴ある政策を作ってきました。次の参院選や都議選に向けてどういう政策を作っていくのでしょうか。 木原氏「政策はボトムアップとトップダウンの両方が必要。自民党はボトムアップが非常に重要ですが、突発的なことに対応しきれない。ある種トップダウンな政策形成も重要」 岸田政権下で官房長官を務めた木原氏は、「時には内容が詰まっていなくても、トップである総理が発信するのが重要」と語ります。 木原氏「それをボトムアップでしっかり詰めていく。時に、勝手に総理が言っているのかというハレーションもあるが、調和させていくのが与党の強さ」 今回の衆院選では時間がなく、調和させきれなかったと振り返る木原氏ですが、次の選挙では「石破総理が考える『地方創生バージョン2』はこれだ、というものを出し、それに政策を寄せていくことができたらいいと思っています」と前向きに展望します。
ネット戦略は「2×2でやっていきたい」
11月17日に投開票が行われた兵庫県知事選では、非常にネットの影響が大きかったと言われます。そのほかにも、都知事選、国民民主党の躍進と、選挙に与えるネットの影響力が大きくなっています。 木原氏「影響力は確実に高まっている。我々もネットというかSNSへの取り組みを強化していかなければならないのは、一般論としてあります」 一方で木原氏は、「そこに政策や訴えるものがはっきりしていないと、ネットだけやったからといってうまくいくとは思えない」と指摘します。 木原氏「政策をしっかり打ち出し、それをSNSを使ってネットの世界でコンパクトでわかりやすく伝えるという両面を実現していきたいなと」 加えて、党だけでなく個々の候補者が何をやりたくて何を課題と感じているのかが重要とする木原氏は、個々の候補者のネット戦略、問題意識の掘削と合わせ「2×2でやっていきたい」とコメントします。 木原氏「そうはいっても我々は政権与党。政権を持っている責任があるので、どこか一点集中は難しい。党としてはフルスペックでいろいろな政策を提言するが、候補者は自分がこれだというものの両輪が必要」 今回の兵庫県知事選では、当時の斎藤知事に対し厳しい世論が形成されていたところ、選挙戦に入ってきて、ネットを中心に違う情報が出て、それまでと異なる形で世論が形成されていきました。 こうした動きは今までになかったものです。 木原氏は「マスメディアにはマスメディアとしての役割、ネットにはネットの役割があって、国民がそれぞれ受け取り、判断する。情報が多いこと自体は否定すべきものではない」と冷静に受け止めます。 木原氏「今回、どっちが勝ったとか負けたとかには、私は関心がない。結果として民意がどちらに表れたかということだと思うので、民意は明確に示されたということではないかなと思います」