トヨタの「高級SUV」何がイイ? 高額ハイブリッドが売れ筋に!? 登場4年の「ハリアー」人気が衰えないワケとは
完成度が高くカスタムいらず! ハイブリッドで燃費も良好
「高級サルーンの乗り心地と快適性を兼ね備えるSUV」として、1997年にトヨタ「ハリアー」がデビューしました。 4代目に当たる現行型も2020年に登場して以来、新車販売台数ランキングでも常に上位につけるなど、4年が経過した今でも根強い人気となっています。 【画像】カッコいい! これが一番安い「ハリアー」です! 画像を見る(30枚以上)
SUVをメインストリームに押し上げた立役者でもありますが、一体どのようなところが魅力となっているのでしょうか。 日本自動車販売協会連合会が発表している「乗用車ブランド通称別順位(新車販売ランキング)」によると、2024年度上半期(2024年4月~9月)のランキングでは、ハリアーは12位(3万2477台)にランクイン。 それより上位に、トヨタ「カローラ」や「ヤリス」といったコンパクト&SUV連合チームや「シエンタ」や「ルーミー」、ホンダ「フリード」などのトールワゴン、日産「セレナ」や「アルファード」、「ノア」「ヴォクシー」といったミニバンがランクインしています。 これだけを見ると「ハリアーの人気はそれほどでもない」と勘違いされそうですが、恐るべきはその価格。 ガソリン車のエントリーグレード「S」は312万8000円ですが、ハイブリッド車は411万9000円(G・2WD)からと、400万円を軽く超える高級SUV。それが庶民的な多人数乗車できるファミリーカーと対等に売れている、という人気ぶりです。 その理由は、「カッコいい高級SUVだから」に尽きます。もともと初代・2代目にはハリアーをベースにしたレクサス版も存在していたこともあり、「人よりちょっと高級で良いもの」を求めるユーザー心理を巧みについてくるわけです。 3代目・4代目(現行型)はその傾向が顕著で、タフなスタイルを特徴とするミドルクラスSUV「RAV4」と基本コンポーネンツを共有しながら、上質でスタイリッシュな内外装を採用し、まったく異なるキャラクターを成立させています。 現行型は2リッターガソリン・2.5リッターハイブリッド・2.5リッタープラグインハイブリッドと幅広いラインナップを用意。 全車「Toyota Safety Sense」を標準装備し、用途や予算に合わせて2WD・4WDが選択できるなど、幅広いユーザーにマッチしています。 ネット上ではオーナーから「デザインが好み」という声が多く寄せられているように、そのスタイルの良さと存在感に惚れ込む人が多いようです。 そして根強い人気の証拠とも言えるのが、高値で推移する中古車価格。トヨタディーラーの販売スタッフに聞いたところ、高級SUVだけあり、高額なハイブリッドモデルが約4割を占めるのだとか。 国内はもちろんですが、海外でも人気で、輸出される中古車も多いとのこと。そのため下取りしたくても、オークションで流れてしまうケースが多いと教えてくれました。 また、販売スタッフによると、購入時にオプション装着可能な「モデリスタ」や「GR」のエアロパーツも人気があるといいますが、そのままでも「エクステリアの完成度が高い」と満足しているオーナーも多いそうです。 全長4740mm×全幅1855mm×1699mmのサイズを誇るSUVでありながら、燃費(WLTCモード)はガソリンモデルが14.7km/L~15.4km/L、ハイブリッドモデルが26.3km/L~27.4km/Lという低燃費を記録。 経済的であることも、ハリアーが人気となっている理由のひとつでしょう。 また、スタイリッシュなデザインに組み合わされる大径ホイールが用意されているのも見逃せないポイント。上級グレードには当たり前のように19インチが用意されているのも、ハリアーのスゴいところです。 以前よりも納期がかなり短縮され、現在では3~4か月で納車が可能になっているとのこと。数年乗っても下取りが高い可能性は十分あるのですから、まだ当分ハリアー人気は衰えないでしょう。 ※ ※ ※ スタイリッシュで、実用性も高く、乗り心地も燃費も良好、という超優等生SUVだけに、ハリアーは人気が衰える気配を感じさせません。 唯一の懸念点といえば、人気がありすぎて街で見かける数が多いことぐらい。いま新車で購入しても長い間楽しめそうです。
くるまのニュースライター 金田ケイスケ