自転車観光しやすい街に 長野県松本市が駐輪設備や案内表示新設 10月運用へ
長野県松本市は、自転車を利用して市内観光をする「サイクルツーリズム」の普及に力を入れる。松本駅前に自転車の組み立てや着替えなどができる「サイクルステーション」を設置するほか、市内の観光サイクリングコース上にルート案内表示を設けて観光地を回りやすくする。10月ころの本格運用を目指す。 市内には市観光コンベンション協会が令和3年度に設定した「絶景めぐりコース」「ロケ地めぐりコース」「街めぐりコース」の三つのサイクリングコースがあるが、現在は自転車を止めて紙やインターネットの地図で確認する形になっている。今回、観光客が自転車に乗ったままでコースを確認できるように、市が案内表示を整備する。 対象となるのは全長約30キロで、弘法山古墳や美ケ原温泉、浅間温泉、アルプス公園、松本城などを回る「絶景めぐりコース」で、105カ所に案内表示を設ける。7カ所にサイクルラックを置く「サイクルステーション」を設置し、一部で空気入れの貸し出しもする。 宿泊施設を対象に「サイクリストに優しい宿認定事業」も始める。屋内や屋根付きの自転車保管場所があり、空気入れの貸し出しなどができる施設を認定し、専用のロゴマークを提供する。市自転車推進課は「自転車を活用し、インバウンドを含めた多くの観光客に松本の魅力的な場所を巡ってもらうようにしていく」と話している。
市民タイムス