関東甲信は梅雨入り早々「非常に激しい」雨 日曜・月曜はまた雨・風強まるおそれ
遅い梅雨入りの関東 短期集中型の大雨になる可能性
関東甲信の6月21日の梅雨入りは、2007年、1967年の「6月22日ごろ」に次ぐ、記録的な遅さとなりました。ただ、これに伴って梅雨明けも遅くなるかというとそうではなく、2007年は「8月1日ごろ」と梅雨明けが遅くなりましたが、1967年の梅雨明けは「7月18日ごろ」で、早い梅雨明けとなりました。 一方、「梅雨入りから梅雨明けまでの期間」と「梅雨の時期の降水量」の関係をみると、梅雨の時期が記録的に短かった2018年(23日間)や2013年(26日間)などは、梅雨の時期の降水量は平年の60~90%程度です。ただ、平年の梅雨期間(1か月半程度)よりもやや短い年は、むしろ降水量が平年より多い年の方が多くなっていて、短期集中型で多くの雨が降っています。 今年は7月の関東甲信の降水量は平年より多いと予想されていて、梅雨時期の大雨に注意が必要です。
大雨の備え
大雨の前に、あらかじめ備えておいていただきたいことは次の3つです。 ①避難場所や避難経路の確認をしておきましょう。いざ大雨による災害が発生すると、避難経路が通れなかったり、避難場所に行けなくなったりすることもあります。複数の避難場所や避難経路を確認しておくことが大切です。また、川や斜面の近くは通らないようにするなど、浸水や土砂災害の危険性が高い場所を避難経路に選ぶのは、避けてください。確認した避難場所や避難経路の情報は、家族で共有しておきましょう。 ②非常用品の準備をしておきましょう。非常用の持ち出し品は、リュックなど両手が使えるものに入れて、すぐに持ち出せる所においてください。避難時に履く靴は、スニーカーなど、底が厚く、歩きやすい靴を用意するのが安全です。また、水道や電気など、ライフラインが止まった時に備えて、水や食料も用意してください。 ③側溝などの掃除をして、水はけを良くしておきましょう。砂利や落ち葉、ゴミなどが詰まっていないかも、確認しておいてください。 いずれも、大雨になる前に、なるべく早い段階で備えるよう、心がけてください。
日本気象協会 本社 田中 正史