【京都記念】最低人気の優勝馬はアフリカンゴールド 伝統の京都GⅡの「記録」を振り返る
60キロをものともせず押し切った6歳馬ナリタトップロード
アフリカンゴールドは前走日経新春杯から勝利。シルクフェイマスも5歳シーズンは同様のローテで勝利をあげている。勝ち馬の前走で最も多いのは、日経新春杯と有馬記念の8回ずつ。京都金杯が5回で続く。 前走が有馬記念で京都記念を制した8頭のうち、5頭(ビワハヤヒデ、テイエムオペラオー、ブエナビスタ、トゥザグローリー、ラヴズオンリーユー)が1番人気での勝利。ナリタトップロードとアサクサキングスが3番人気で、最も人気薄なのがデスペラードで6番人気。やはり人気を集めての勝利が多かった。 一方で日経新春杯から京都記念を制した馬は、1番人気だったのがシンチェスト、エモシオン、シルクフェイマスの3頭のみ。12番人気のアフリカンゴールドのほか、マイソールサウンドが8番人気、ダイナカーペンターが6番人気と伏兵評価を覆した馬も多い。また、2003~2005年は日経新春杯からのローテ馬が3連勝と固め打ち。アフリカンゴールド勝利の翌年は凱旋門賞帰りのドウデュースが勝利をあげたが、3着には日経新春杯3着のプラダリアが食い込んだように、まだまだこのローテの勢いは感じられる。今年はナイママが日経新春杯7着から、プラダリアが有馬記念14着から出走予定だ。 また、勝ち馬の斤量としてはビワハヤヒデとアドマイヤムーンの59キロが2番手で、最重量はナリタトップロードの60キロ。4歳勢のボーンキングとミスキャストが1、2番人気の一戦だったが、6歳のナリタトップロードが斤量を跳ね除け勝利。2着にも6歳馬マチカネキンノホシが食い込んだ。馬券圏内であれば2005年にヒシミラクルも60キロで3着に食い込んだことがある。奇しくもどちらもサッカーボーイ産駒である。 今年はどの世代のどの血統の馬が、伝統の一戦を制するのか。注目したい。 ライタープロフィール 緒方きしん 競馬ライター。1990年生まれ、札幌育ち。家族の影響で、物心つく前から毎週末の競馬を楽しみに過ごす日々を送る。2016年に新しい競馬のWEBメディア「ウマフリ」を設立し、馬券だけではない競馬の楽しみ方をサイトで提案している。好きな馬はレオダーバン、スペシャルウィーク、エアグルーヴ、ダイワスカーレット。
緒方きしん