中国の雅居楽、ドル建て公募債が初のデフォルト-業界は「下降傾向」
(ブルームバーグ): 中国で高層住宅などの開発を手がける雅居楽集団が発行したドル建て公募債が初めてデフォルト(債務不履行)に陥った。未曾有の不動産危機が引き続き業界を圧迫している。
広東省に本社を置く雅居楽は14日、2025年償還のドル建て社債について、13日に終了した猶予期間内に利払いができなかったと届け出た。同社は資本構成と流動性を評価するため、外部の財務・法務アドバイザーを起用する予定。
ドル建て債(表面利率6.05%)の一部保有者は、30日間の猶予期間が終わりに近づいた13日時点で利息を受け取っていないことを明らかにしていた。同債の募集要項では、利息の不払いが連続30日間続くことを「デフォルト事由」と定義している。
雅居楽のデフォルトは、中国の民間デベロッパーの中で数少ない生き残り企業でも不動産危機の影響を免れないことを浮き彫りにしている。不動産開発大手、碧桂園のデフォルト後、公募債のデフォルトを起こしていない大手民間デベロッパーの数は昨年から減少。雅居楽は不動産業界の「下降傾向が続いている」と届け出の中で指摘した。
他の多くの中国デベロッパー同様、雅居楽も完成前に住宅を販売することが多い。同社は今年1-4月の住宅先行販売について、前年同期比68%減の65億5000万元(約1420億円)だったとし、負債問題に対処するため、あらゆる可能な措置を検討していると説明した。
雅居楽のウェブサイトによれば、昨年末時点で総資産が2400億元を超えていた同社は国内200以上の都市に拠点を構え、10万人余りを雇用している。
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原題:Chinese Builder Agile Defaults for First Time on Dollar Bonds (抜粋)
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Andrew Monahan