崖っぷちの巨人、負ければCS最多の『下克上』許した球団に…過去2回の敗退もストレート負け【CSファイナル】
◇18日 「2024 JERA クライマックスシリーズ(CS) セ」ファイナルステージ第3戦 巨人1―2DeNA(東京ドーム) ◆中日、阪神、ソフトバンク…年間勝率1位以外の球団の日本シリーズ出場例 セ・リーグ覇者の巨人が、レギュラーシーズン3位のDeNAを相手に崖っぷちに追い込まれた。ファイナルステージで3連敗を喫し、アドバンテージを含めても1勝3敗。このまま敗退した場合、CSで”下克上”を喫した回数が単独トップとなってしまう。 ◆過去2回の敗退もストレート負け 07年に両リーグで導入されたCSで、リーグ優勝していない球団が制する”下克上”の発生は過去6回。まず07年、レギュラーシーズン2位の中日が、初戦の先発に大方の予想に反して左腕の小笠原孝を起用する奇襲を敢行。リーグ優勝した巨人は、読みを外して初戦に左打者を並べて敗れ、混乱を引きずったまま立て直せず3連敗でストレート負け。翌08年からリーグ優勝球団には1勝分のアドバンテージが与えられるようになった。 巨人はリーグ優勝した14年にもCSで2位阪神にストレートの4連敗で下克上を許しており、今年も過去2回と同じ嫌な流れとなっている。なお、巨人は自らが2位や3位の時に下克上を起こす側にまわったことは一度もない。巨人と同じく過去2回、CSで下克上を許したのは西武。ただ、かつてパ・リーグのプレーオフで勝率2位から勝ち上がった過去がある。 ◆DeNAは珍記録の大幅更新なるか 巨人とは対照的に今年のファイナルステージをストレート勝ちしたソフトバンクは、04年と05年にレギュラーシーズン1位だったが、CSの前身にあたるプレーオフで2年連続敗退した過去がある。さらにCSでもリーグ優勝した10年に3位ロッテに下克上を許すなど、かつては短期決戦に弱かった。だが、11年以降は計6回のリーグ優勝でCSでは一度も下克上されていない。逆に18年、19年には2位から勝ち上がった。ロッテは05年のプレーオフを2位から、10年のCSを3位から勝ち上がり、ともに日本シリーズも制した。一方、レギュラーシーズンの勝率1位は、パ・リーグが前期後期制だった74年以来、半世紀も遠ざかっている。 勢いに乗るDeNAは、17年のCSも3位から下克上を成し遂げた。今年もこのまま勝ち上がれば、3位からの複数回の下克上は史上初となる。レギュラーシーズンでの勝率1位は四半世紀前の98年が最後で、今季は71勝69敗3分で勝率.507。これまで日本シリーズに進出したチームの中で年間勝率が最も低かったのは、パ・リーグが前期後期制だった75年の阪急(前期優勝、後期最下位)で、64勝59敗7分の勝率.520だった。DeNAが勝ち進めば、この記録を大幅に更新することになる。
中日スポーツ