補助犬法、受け入れ側の認知度3割 盲導犬協会が初調査
日本盲導犬協会(金髙雅仁理事長、東京)は9日、飲食業や宿泊業などの従業員を対象に身体障害者補助犬法を知っているかなどを尋ねたアンケートの結果を公表した。同法を知っているとしたのは全回答者の33%。タクシーや鉄道の従業員はほぼ半数が認知しているが、小売業は2割台で低かった。 盲導犬を含む補助犬の受け入れ拒否を禁じた補助犬法は2002年5月に成立したが、20年以上経った今も認知度が低いことが分かった。 盲導犬の受け入れを拒むことは障害者差別解消法における「差別的取り扱い」に当たるが、その認知度も約3割にとどまった。同協会は同伴拒否が後を絶たないのは、受け入れ側が補助犬法や盲導犬、視覚障害者を知らないことによる不安があるとみている。 同協会が補助犬の受け入れ側の認識を調べるの初めて。調査は今年8~9月、飲食業や宿泊業などに従事する20~79歳の男女にオンラインで行い、有効回答を975人から得た。 同協会は調査結果を踏まえ、受け入れ側が盲導犬同伴者への接客方法などを学べる業種別の動画を作り、このほど配信を始めた。協会の公式サイトから申し込めば、誰でも無料で視聴できる。