移転スケボー場初滑り 内灘「アカケンパーク」 広さ1.5倍でプレ開業
●かつて練習、中山楓奈選手「いいね」 東京五輪スケートボード女子銅メダリスト中山楓奈(ふうな)選手=富山市出身=ゆかりの練習場として知られる「アカケンパーク」が5日、内灘町千鳥台5丁目から同4丁目に移転した。新パークは移転前より1・5倍ほど広くなり、初心者から上級者まで、より安全に滑れるように設計した。プレオープンには再開を心待ちにしていた地元スケーターが大勢訪れ、初滑りを心ゆくまで楽しんだ。 アカケンパークが入居していた商業施設「コンフォモール内灘」北エリアの用途変更に伴う移転となる。当初は退去を求められて閉鎖の危機に陥ったが、存続を求める利用者の声もあって約200メートル離れた中央エリアの空きスペースに入れることになり、昨年11月から移転工事を進めていた。 新パークはコースの幅員や延長を広く確保し、初心者が滑走時につかまることのできるロープを増設するなど、さまざまなレベルの利用客が楽しめるように配慮した。練習する子どもの姿が保護者によく見えるよう窓ガラスを設置した。 5日は午前10時の開店と同時に約30人がコースに入り、新パークの滑り心地を確かめた。金沢市森本小4年の宮竹勇輔さん(10)は「滑りやすくてうれしい」と笑顔を見せ、パーク会員で最高齢の田野尻(たのじり)明さん(71)=金沢市=は「ドキドキ感がたまらない」と久しぶりの滑走を満喫した。 11日の正式オープン後はスケーターが仕事帰りにも練習できるよう、深夜営業の可否を検討する。 中山選手は高校時代、アカケンパークに週2、3回通って技を磨いた。現在は北國新聞社が富山県内で発行する富山新聞でコラム「楓奈のスケボーnote」を連載している。 パーク代表の赤田賢治さん(51)によると、移転オープンを交流サイト(SNS)で発信したところ、中山選手から「いいね」がついた。赤田さんは「待ってくれていた利用客のためにも、みんなが楽しめるパークにしていきたい」と意気込んだ。