対局に臨む山崎隆之八段（リモートカメラ使用）

将棋の藤井聡太棋聖（２１）＝８冠＝が１７日、新潟市西蒲区岩室温泉の「高志（こし）の宿　高島屋」で指されたヒューリック杯第９５期棋聖戦五番勝負（主催・産経新聞社など、特別協賛・ヒューリック）の第２局で後手の山崎隆之八段（４３）を１１１手で下し、２連勝。５連覇と自身初で最年少での永世称号である「永世棋聖」（通算５期以上）の資格獲得に王手をかけた。 １５年ぶり２度目の大舞台で初タイトルを目指す山崎八段は、連敗で後がなくなった。後手番で向かい飛車をぶつけたが、「ちょっと昔に似た形をやったことがあってそれを工夫したらどうなるか。何が通用するか分からなかったので採用した」と説明。「王が薄いまま攻めてしまい、藤井棋聖にとがめられた。対局中にこうやっておけばよかったと後悔もしながら指していた」と振り返った。 「まとめきれないのが自分の実力。しっかりとがめられてるので藤井棋聖の強さを感じる。序盤中盤の精度を上げていかないとなかなかチャンスのある局面が作り出せない。追い詰められているが、（次は）先手番でよりしっかり準備して、作戦を考えて、（内容を）まとめて良い勝負にしたいと思います」とリベンジを誓った。 第３局は７月１日に名古屋市の「亀岳林　万松寺」で指される。