国民民主が立憲と新党結成へ 玉木代表「お金で内ゲバなら全額国庫返納した方がいい」
国民民主党は19日、東京都内で両院議員総会を開き、立憲民主党と合流して新党を結成する方針を決定した。両党を解党した上で新党をつくる。総会後に会見した玉木雄一郎代表は「2年余り続いた国民民主党の歴史に1つのピリオドを打つことになった。政策提案型の改革中道政党の立ち位置は今こそ必要。この思いを新しい党に加わる方もそうではない方も引き継いでいってほしい」と述べた。玉木代表自身は新党に参加しない意向をあらためて表明した。 【動画】国民民主党の玉木代表が会見 総会で立憲民主党との合流決定
玉木氏自身は参加せず新党立ち上げへ
総会では執行部から「政権交代に向けた新たな『大きな塊』を目指し、(中略)新党をつくることを承認するとともに、新党結党に向けて、最後まで国民民主党全員での新党への参加の努力を続け、全員参加が叶わない場合には、さらなる『大きな塊』に向け、円満かつ友好的に諸手続きが進むよう、その対応を代表・幹事長に一任する」とする内容が提案され、賛成多数で了承された。玉木代表は「大きく紛糾せずに、合流したい議員と今の条件やタイミングでは合流できない(議員)、双方に配慮した結論が出た」と語った。 合流をめぐっては、新党の綱領に改革中道の言葉が入っていないことや、国民民主党の綱領にはない「原発ゼロ」が入っていたことなどに意見が出たほか、新党の党名選挙に地方の投票権がないことなどに異論が出たという。 玉木代表は、消費減税をはじめとした景気対策などの主要政策での一致を目指し、「党首会談を求めたが、正式な党首会談がないまま今日を迎えてしまった」と訴えた。新型コロナウイルス対策として、国民民主党が掲げていた追加の現金給付や消費減税は「マクロ経済政策として不可欠な状況になっている」と主張し、「こういうことで合意して新党スタートということであれば非常に分かりやすかったし、もっと多くの人が結集できるきっかけにもなった」とも語った。 会見では約50億円残っているとされる国民民主党の政治資金が今後どう配分されるかについての質問も出た。玉木代表は「全く未定」とした上で、「どれだけの人数が新党に行くのかも関わってくる。まずそこが確定されることが先」だと説明。さらに「お金をめぐって内ゲバすることがあれば国民から見放される。そんなことをするなら全額国庫に返したほうがいい」と語気を強めた。 解党の具体的なタイミングとしては、党員サポーターに対する説明や必要に応じた返金手続きが完了し、新党に参加しない議員や地方組織をどうするかが決まってからになるとの見方を示した。来週をめどに所属議員の新党への参加状況を確認するという。 玉木代表自身は「私は新党には行かない」と述べ、国民民主党の理念政策を引き継ぐ形で新党を立ち上げる意向を示した。合流新党とは「我々の仲間が行くので、協力できるところは選挙でも国会でもやっていく」と述べた。