映画『SEED FREEDOM』で大活躍のデスティニーガンダム…『GBWC』優勝の天才モデラーが仕上げた“その後”
■ガンプラのカスタムは、万人受けするデザインに「オリジナリティを出しすぎると自己満足になる」
――本作は1万件を超えるいいねを獲得。賞賛の声も多数寄せられましたが、この反響はどのように受け止めていますか? 【morish】作品そのもののだけでなく『SEED』という作品が好きな人たちや、私のようなデスティニーガンダム推しに刺さったこと。さらに、映画公開直後だったことで世間の『SEED』熱が高まっていたこと。デスティニーガンダムが20年越しに不遇を跳ねのけて大活躍したことに世間がざわついていたことなど、さまざまな要素が合わさって大きな反響につながったのだと思っています。また先述の通り、デスティニーガンダムspec2のデザイン変更点が少なかったので、ifとして、さらなる発展機を見たいという方が多くいたからではないかと思います。私と同じ思いの人がこんなにたくさんいるんだとうれしくなりました。 ――深い考察によって原作の世界観を踏襲した発展機だったからこそ、多くの人に共感されたんですね。ご自身は、コンテストでも上位進出するほどの腕を持つモデラーですが、本作を含め、ガンプラを制作する際、どんなことを心がけていますか? 【morish】ミキシングで組み合わせるパーツの設定や世界観に矛盾がない程度にオリジナリティを出すこと。そして、誰が見てもかっこいいと思ってもらえるようなデザインやカラーリングを意識しています。制作する以上はたくさんの人にも見てもらいたいので、万人受けするようなデザインも意識しています。こだわろうと思えばとことん手を加えられる部分もありますが、オリジナリティを出しすぎると自己満足になるのであえて手を加えず分かりやすいデザインで構築することが多いです。 ――だからこそ、多くの人が共感できる作品になっているのですね。では最後に、ご自身にとって「ガンプラ」とは? 【morish】ガンダムというコンテンツは私の人生の大半を占めています。なので、ガンプラはガンダムを楽しむためのツールのひとつですね。私はもともとアクションフィギュアのコレクターなので、これからもフィギュアのコレクションを楽しんだり、アニメの視聴、プラモデル制作など、さまざまな方法でガンダムを最大限楽しんでいきたいと思います。