【老後に向けた貯蓄】65歳までにいくら貯める?資産運用のリスクと効果も〈老後の収支一覧つき〉
老後資産形成のタイミングは65歳が基本だが、自分の状況に合わせて
資産形成を完了するタイミングは、年金受給が始まる一方で定年を迎える65歳を目処とするのが一般的です。 自分が平均的なケースから逸脱しない場合には、65歳を目標としましょう。 一方で、たとえば外資系企業などは定年が早く再雇用の制度がないケースもあります。 逆に、人によっては老後も当面は働き続けたいという方もいるでしょう。 そうした方は、現役を引退する年金以外での収入が大幅に下がる時期を資産形成の完了目処とするのも一案です。 特に65歳よりも若いタイミングで資産形成を完了する必要がある方は、早めに運用計画を立てて資金を貯めていきましょう。
資産運用の効果とリスク
老後の資産形成を効率良く進めるなら、資産運用を取り入れるのがおすすめです。 2024年から制度が変わったNISAでは、恒久的に投資収益に対する税金が非課税となります。 積極的に活用していきましょう。 一方で資産運用にはリスクもあるため、双方を理解して資産形成を進めるのがおすすめです。 ●資産運用の効果 資産運用をおこなうと、効率良く資産形成を進められます。 たとえば、35歳から65歳まで30年間投資を行う前提で、年平均の利回りが4%、月4万円ずつ積立投資を行うとすると、65歳時点の運用資産額は、下図の通り2776万円となります。 生涯の元本拠出額1344万円に対して、運用収益が1127万円です。 総資産のおよそ40%が運用収益によって形成される試算となります。 もし、普通預金並みの年0.1%で運用した場合は、月4万ずつ貯めても1462万円にしかなりません。 このように資産運用を積極的に行えば、老後の資産額を大きく増やすチャンスがあります。 ●資産運用のリスク 資産運用のリスクは、第一に市場環境が悪化して損失が出るおそれがあることです。 リスクのない投資は基本的に存在しないため、景気悪化や金利上昇などの影響で一時的に資産規模が減るおそれがあります。 長期で運用を継続すると一般的にはリターンが安定する傾向にありますが、100%損失を避けられる運用法は存在しないのです。 第二に、投資に資金を回しすぎて生活費が不足するリスクもあります。