「佐々木朗希とドジャースの契約に反対」米野球専門誌が提言「他のチームでのプレーを望む」「球界にとっては…」
千葉ロッテマリーンズからポスティングされる23歳の佐々木朗希について、米メディアは連日のように契約先や投手としての特徴を伝えている。そんななか、権威のある米野球専門誌として知られる『Baseball America』が、「ササキがロサンゼルス・ドジャースと契約することに反対する理由」と題した記事を出した。 【動画】MLB公式が配信した佐々木朗希の好投ハイライト! 多くの米メディアは、佐々木が「大谷翔平や山本由伸のいるドジャースと契約する」と予想している。それでも同誌はドジャースではない球団と契約したほうがいいと提言した。 「ドジャースが有力候補なのは理解できる。ドジャースを選べば毎年ワールドシリーズのタイトルを争うチームでプレーできるからだ。選手育成、分析、スカウト、そしてパフォーマスとあらゆる面で傑出しており、他球団が考えもつかないような動きができるほどの資金力も有している。ワールドシリーズを制しても、優勝できなかったとしても、翌年にさらなる好成績を収める使命を背負ってオフシーズンに入る。そんなチームだからこそ、佐々木にはドジャース以外のチームでプレーすることを望んでいる」 その理由を、このように続けている。「ドジャースが憎いのではなく、このチームに合わないからではない。むしろドジャースに適している。しかし、佐々木を必要としているのは他のチームだ。もしLAに入団すれば、大谷や山本、ムーキー・ベッツ、フレディ・フリーマン、さらに優秀なファームシステムを擁するチームがさらに大きな補強をしてしまう。しかし、別のチームと契約すれば、見通しは一変するだろう」。 「野球は、大谷とマイク・トラウトがロサンゼルス・エンジェルスで示したように、選手個人の力だけでチームをプレーオフに導くことはできない。それでも若い有望なスターが加わることで、チームとそのファンを活性化することができる。2023年にシンシナティ・レッズにエリー・デラクルーズが加入し、23年と24年に1試合平均2万5000人を動員。ポール・スキーンズはピッツバーグ・パイレーツを勢いづけ、スキーンズが登板するホームゲームでは、約4000人の増員があった。佐々木がドジャース以外の球団と契約した場合、そのチームに大きな飛躍をもたらすはずだ」 同誌はドジャースの繁栄ではなく、球界全体の繁栄をも目的に、佐々木にはドジャース以外の球団と契約してほしいと訴えているのだ。 「私たちは収益の大きいチームと小さいチームの格差が拡大している時代に生きている。ドジャースは年間3億2000万ドル(約492億円)の放送契約を結んでいる。他球団は放映権収入の減少に苦しんでいるが、ドジャースではその傾向が見られない。ドジャースが佐々木を獲得するのは、億万長者が宝くじに当たるようなもの。すべてを手にしているチームに、佐々木は何をもたらすというのか。佐々木は25年にパイレーツやワシントン・ナショナルズ、コロラド・ロッキーズのキャップをかぶることはないだろう。しかし球界にとっては、ドジャー・スタジアムではない球場で投げてもらったほうが、素晴らしいことになるだろう」 構成●THE DIGEST編集部
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