子どもの能力を伸ばす「ほめ言葉の使い方」3つのポイント
5. 夢を育てる力
A. 〇〇ちゃんの、好きなものや将来なりたいものを聞かせてほしいな。 B. 大きくなったら何になりたいのかな? なるために今できることは何だろう? C. 自分の夢に近づいていけるように、いつもお母さんは応援をするからね。 【ポイント】 この3つの言葉は、親が子どもの夢を大切にし、その夢に近づいていけるよう応援していることを示す心強い言葉です。 一方で、もし子どもが「将来の夢はない」「どうせできない」というマイナスの言葉を発する場合、どうぞお母さんは慌てず怒らず、「へえ、お母さんはそう思わないけどなあ。どうしてそう思うの? 聞かせてほしいな」と、どうして子どもがそう思うのか、理由を尋ねてみましょう。そのような、親子の話し合いを大切に実行してみましょう。
6. 自分を愛する力
A. 〇〇ちゃんのこと、大好きよ! B. お母さんは、〇〇ちゃんの一番のファンなんだからね。 C. 〇〇ちゃんがお母さんの子どもでいてくれて、本当にお母さんはハッピーだなあ。 【ポイント】 この3つの言葉は、幼児期の子どもに育てたい「自己肯定感」や「自尊感情」を育むのに役立つものばかりです。これは、「失敗もあるけれど、根本的に自分のことを大切な人間だと思える気持ち」のことです。 日常では、照れや気恥ずかしさもあって表現しづらい言葉を、時には親が心を込めて、言葉を噛みしめながら子どもに伝えてみましょう。お子さんの思いがけない素直な反応を、新鮮に感じるかもしれません
絶妙な言葉がけのポイント3か条
①お互いに落ち着いているときに言う バタバタして忙しいときや、何かの片手間で、大切な「魔法の言葉」を発してしまってはもったいない限り。子どもも親も、共に落ち着けるときを見計らって伝えましょう。 そういう時間を生み出すことも大切です。きょうだいが早くに寝たときや、あるいは、ちょっとパパに協力してもらって、ゆっくり2人になれる母子の時間を確保するなどして、まずは、あなた自身が少しでもゆったりとした気分でいられるときに、ぜひ実行してみてください。 ②口先だけで言わない 思いのこもっていない美辞麗句は、子どもの心に響きません。また、親が口先だけで言ってばかりいる、と感じると、子どもが、人を信用できない人間になってしまうかもしれません。 言葉は、自分の思い通りに相手を動かすための、お手軽な道具ではありません。自分が本当にそう感じているか、口先だけになってないか、などの自己点検も試みてください。これは、親自身の言葉の力を磨くことに直結します。 ③すぐに成果を求めようとしない 言葉の受け止め方は、親子関係や子どもの個性などによって多種多様です。「魔法の言葉」とはいえ、子どもがたちどころに変わるなんてことはないでしょう。 でも、親の思いがちゃんと根底にあり、それが徐々にでも子どもに沁み通ってゆくならば、自己肯定感や相手を思いやる気持ちなどをさらに育てていけるはず。「魔法の言葉」の発信は、どうぞ気長に試みていきましょう。