衆議院選挙 宮城3区 候補者の訴え
khb東日本放送
27日に投開票される衆議院選挙、宮城3区の候補者の訴えや争点に対する考え方です。
立候補しているのは、届け出順に自民党の前職、西村明宏候補(64)、立憲民主党の新人、柳沢剛候補(61)です。 宮城県で唯一、自民党と立憲民主党との一騎打ちとなった宮城3区は、政治とカネの問題を中心に各陣営が激しく火花を散らしています。 宮城3区は今回から仙台市太白区の秋保地区が外れましたが、それでも宮城県で最も多い13の市と町が入ります。 仙台市のベッドタウンとしての機能も果たす名取市や岩沼市などを抱える一方、農業の盛んな郡部もある多様な地域です。 西村明宏候補「ありがとう。売れてます?」 自民党の前職西村候補は、大蔵大臣などを務めた故三塚博さんの元秘書で、地盤を引き継ぎ2003年に衆院議員に初当選し、これまで6期務めてきました。 「政治がすべきは国民の命と暮らしを守ること」と訴え、環境大臣などの経験やインフラ整備の業績を強調し、自治体のトップや議員の支援を受けて戦います。 西村明宏候補「今から二十数年前、私が立候補する前の頃、国道4号線、いつも渋滞していませんでした? あれをずっと、順番に順番に拡幅して、いま全然、渋滞がほぼ無くなっています」 しかし、そのベテランにも政治とカネの逆風が吹きつけます。旧安倍派だった西村候補は、政治資金報告書に554万円の不記載があったとして、党の戒告処分を受けました。陣営は巻き返しを急ぎます。 小渕優子組織運動本部長「本当に気の毒なことだと思いますけど、今回のこの問題に巻き込まれてしまったと。相手候補、この宮城3区をどうしていきたいのか、何が課題で皆さん何に困っているのか。そんなことを1つも聞いたことがありません」 比例重複は認められず、背水の陣で挑む選挙戦。企業や団体をまわり、組織票を固めていきます。 西村明宏候補「私が初当選以来、お金にきれいにしてきたというのは昔から知っている先生方、ここに来ていただける皆様方、みんな知っております。検察から私出て来て、説明しろということは1回も無いんです。皆さんの一声一声が日本の将来、県南の将来にかかっているという思いで私も全力を尽くします。是非皆さん、一緒に戦ってください」 柳沢剛候補「おはようございます。どうも。いつもありがとうございます。1500円のブドウ高いわ。庶民の私には1500円のブドウは高いわ。名取の大根を秋田に持ってって、いぶりがっこにしてまた名取に戻って来てんのこれ」 立憲民主党の新人、柳沢剛候補は仙台放送のアナウンサーを約30年務めたほか、宮城県名取市に長く住み、地元の少年野球チームの監督としても活動してきました。 政治家を志したことはありませんでしたが、立憲民主党の要請を受けて出馬を決断しました。農業政策に力を入れたいとする一方、選挙区を歩く中で手応えを感じているのは、政治とカネの追及です。 柳沢剛候補「長期政権は腐る。やはり政権交代が当たり前に行われる世の中こそ、正しい民主主義だと私は信じています」 宮城県で唯一、自民党と立憲民主党の一騎打ちとなり、党の幹部が次々に支援に入ります。 小川淳也幹事長「石破さん、これ単なる不記載だって言ってますがね、不記載なら記載してください。記載できる人が一体どこにいるんだ。裏金以外の何ものでもない。一体どの面下げて立候補するんですか。本当に有権者を、国民をなめるのもいい加減にしろと」 アナウンサーとして活躍した高い知名度を生かし、無党派層への浸透を図ります。 柳沢剛候補「相手は裏金議員。そしてこちらは政治のことは何も知らないと言われる柳沢剛、新人です。裏金議員対新人の一騎打ち。37年間、放送の世界で放送させていただきましたが、今度は皆さんの声を直接、政界にぶつけさせていただきます」 2人の候補者が争う宮城3区は、人口減少が深刻です。有識者でつくる人口戦略会議は、宮城県35市町村のうち19市町が「消滅する可能性がある」と分析します。 宮城3区は7つの市町が該当し、中でも川崎町は宮城県でただ1つ最も厳しい区分に分類されました。 それぞれの候補者は人口減少や少子化の対策をどう考えるのでしょうか。 西村候補は、政権を担う与党としての実績を強調し、更に支援を手厚くするといいます。 西村明宏候補「子ども政策の司令塔として、こども家庭庁を創設しました。2023年12月、3.6兆円という前例のない規模で子ども・子育て支援の抜本的な強化策をまとめた加速化プラン、これに基づいて児童手当の抜本的な拡充、高等教育費の負担軽減、こうしたことに取り組んで参ります」 柳沢候補は、現場をくまなく歩き、「安心して子どもを産み育てられる地域に」と訴えます。 柳沢剛候補「3区を歩いていて、3区の皆さん、山の中とか地方の皆さん、子どもを産む時どこ来ると思います? 自分の町で産んでいると思います? 名取、岩沼に来ている。だって自分の町に分娩できる所無いって、そしたら安心して住んでられないじゃないですか。そういったところからやっぱり少子化対策、考えないと」
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