オースティン米国防長官が訪韓中止、戒厳令発動巡る混乱で
Idrees Ali Phil Stewart [ワシントン 5日 ロイター] - オースティン米国防長官は計画していた韓国訪問を中止した。尹錫悦大統領が3日夜に非常戒厳令を出したことを巡り、適切な時期ではないと判断した。複数の米当局者が明らかにした。 米側は韓国側と協議した上で訪韓を中止したという。 尹大統領は3日夜、「反国家勢力」の撲滅などを理由として戒厳令を発令。しかし、与野党に拒否されたことを受け、宣言後わずか数時間で解除した。国内では大統領に辞任を求める抗議活動が広がっている。 ブリンケン米国務長官は4日、戒厳令について米国は知らされていなかったとした。尹大統領とは今後数日中に協議する予定という。 戒厳令宣布を勧めた金龍顕国防相は5日辞任し、尹大統領は後任に駐サウジアラビア大使の崔秉赫氏を指名した。 韓国には2万8500人の米軍が駐留している。ポール・ラカメラ在韓米軍司令官は4日、米軍部隊に対し、警戒を怠らず、抗議活動が行われている地域を避け、「予期せぬ事態」が起きた場合に備えて上官に移動の計画を伝えるよう指示した。 *内容を追加しました