GMが通期のガイダンス引き上げ、米トラック販売好調-中国では苦戦
(ブルームバーグ): 米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)は、米国での好調なトラック販売を背景に2024年通期のガイダンスを5億ドル(約774億円)上方修正した。1-3月(第1四半期)決算は、市場予想を上回った。
23日の同社発表によれば、1-3月期の売上高は約30億ドル増加し、市場予想を上回った。GMは、平均価格を過去最高水準に近い前年並みで維持。そうした状況も寄与し、利益は市場予想を大きく超えた。
ゼネラル・モーターズ:通期調整後1株利益予想を上方修正:スナップショット
ポール・ジェイコブソン最高財務責任者(CFO)は電話会見で、「過去24カ月間、当社は年率15%のペースで成長している」と説明。「それが通期ガイダンス引き上げの自信につながった」と述べた。
米市場においてピックアップトラックとスポーツタイプ多目的車(SUV)の需要が安定しており、世界市場での低調さを補って余りある状況にある。中国市場では、国内メーカーが米欧の競合他社からシェアを奪っており、GMも苦戦が続いている。世界の他の市場については、利益は前年同期の3分の1にとどまった。
1-3月期の売上高は430億ドルに増加。増加分は全て北米市場からもたらされた。利益は1株当たり2.62ドルと、前年同期の同2.21ドルから増加。市場予想の平均(2.12ドル)も大きく上回った。
好調の主な要因はトラックの販売増加だ。特に価格の高い大型ピックアップトラックが好調だった。「シボレー・コロラド」と「GMCキャニオン」の販売も順調だった。
米国内市場が好調な一方、国外では苦戦。中国では損失額が約1億ドルに上った。中国を除く米国外市場では黒字だったが、前年同期よりはるかに少ない額となった。
原題:GM Boosts Guidance as Truck Sales Overshadow Slump in China (1)(抜粋)
(c)2024 Bloomberg L.P.
David Welch