カナダ、国境警備強化策を発表 不法移民や違法麻薬対策に焦点
Anna Mehler Paperny [トロント 17日 ロイター] - カナダ政府の閣僚らは17日、国境警備を強化する計画を公表した。監視や情報収集、テクノロジーの活用に重点を置いた対策を講じる。 ルブラン公共安全相は記者団に対し、閣僚らが米国のトランプ次期大統領が新政権の国境管理責任者に選んだトム・ホーマン氏と「心強い」会談を行ったと述べた。 ヘリコプターやドローン(無人機)、監視塔、探知犬、国際組織犯罪を標的とする「合同攻撃部隊」で国境を強化する計画だと説明した。国境警備に6年間で13億カナダドル(9億900万ドル)を投じる。合成麻薬フェンタニルや不法移民、組織犯罪に焦点を当てる計画。 トランプ次期米大統領はカナダとメキシコに対し、米国への移民や麻薬の流入を食い止めなければ25%の関税を課すとし、国境管理の強化を迫っている。 カナダは移民法を改正し、公共利益とみなされる理由で当局が移民申請の取り消しなどをできるようにする。 ミラー移民相は「違法な申請に迅速に対処するため、制度合理化に向けた措置を導入する」と説明し、「カナダに不法入国することを考えている人たちに言う。この冬の最も寒い時期に向け、カナダへの違法入国は危険であることを明確にしたい」と強調した。