【目指せ昇進】警察官の「階級」って何段階あるの? それぞれの「平均年収」を教えて!
会社員に昇進制度があるように、警察官にも「階級」が上がっていくという昇任制度があります。会社員は、一般的に昇進すると給与も上がりますが、警察官も同様です。 では、警察官が昇任すると、給与はどのくらい上がるのでしょうか。本記事では、警察官になるための方法と昇任制度の仕組みを解説するとともに、階級ごとの平均年収を紹介します。
警察官になるためには「警察学校」で学ぶ必要がある
警察官になるためには、各都道府県警察の採用試験に合格したうえで、全寮制の警察学校に入校します。入校期間は、大学卒業程度(1類)が6ヶ月、高校卒業程度(3類)は10ヶ月です。この期間に、給与を支給されながら警察官に必要な知識や技能を習得します。 ●警察学校で学ぶこと 警察学校で学ぶ知識は、一般教養の他に、警察官に必要な憲法や刑法などの法学です。技能については、事件・事故に関する対応法や鑑識技術、逮捕術と拳銃の操作方法、柔道か剣道(女性は合気道も選択可能)などを学びます。 ●警察学校卒業後 警察学校を卒業すると、各都道府県警察の警察署に配属されます。勤務先は、所属する警察署が管轄する交番です。
警察官の「昇任制度」の仕組み
警察官の主な階級は、巡査、巡査部長、警部補、警部、警視の5階級です。昇任するためには、それぞれ異なる勤務実績を経たうえで試験に合格したり、勤務成績や能力を高く評価されたりする必要があります。 なお、警視までは地方公務員ですが、それ以上は国家公務員のため、本記事では警視までを扱います。 ■昇任方法 巡査部長から警部までは、一律条件下での昇任試験と、能力と勤務成績を審査して決定する選抜・選考制度の2種類があります。 ■巡査 警察学校に入校した時点で、すべての人が巡査になります。なお、巡査長という階級もありますが、身分はほぼ巡査と同じです。 そのため、警察官の階級を規定した警察法第六十二条にも、「警察官(長官を除く。)の階級は、警視総監、警視監、警視長、警視正、警視、警部、警部補、巡査部長及び巡査とする。」とあり、巡査長という階級はありません。 ■巡査部長 昇任するためには、まずは巡査として、1類が1年、3類が4年以上の勤務実績が必要です。巡査部長になると警察署の主任として、所属する係の業務を担当します。 ■警部補 昇任するためには、まずは巡査部長として、1類が1年、3類が3年以上の勤務実績が必要です。警部補になると警察署の係長として、部下の指揮監督の中心的な役割を担います。 ■警部 昇任するためには、まずは警部補として、4年以上の勤務実績が必要です。警部補になると警察署の課長代理などを務めながら、業務管理や部下の指揮監督にあたります。 ■警視 昇任するためには、警部として6年以上の勤務実績が必要です。警視になると各都道府県の警察本部で課長や管理官、警察署では署長や副署長などを務めます。主な役割は、各組織の取りまとめや部下の指揮監督です。