大沢駅「ご苦労さま」 米沢・JR奥羽本線、列車停車の最終日
利用者低迷などにより12月から全列車が停車しなくなるJR奥羽本線の大沢駅(米沢市)で30日、県内外から鉄道ファンが集まり、ホームの風景や通過する電車を撮影するなどして名残を惜しむ姿が見られた。 大沢駅は1906(明治39)年に開業。福島県境に近い山間部に位置する「秘境駅」として知られ、以前は列車が前後進を繰り返して進む「スイッチバック」が行われた。 この日は時折雨が降る中、車や電車で大勢が駅を訪れたほか、停車中の電車内から構内にカメラを向ける乗客の姿も見られた。中には、この日のために新しいカメラを購入して首都圏から訪れたファンもいた。 東京都狛江市中和泉、大学生秋本宏視さん(18)は「最後に立ち会えた感慨はあるが、何度か通過した駅だったので寂しい」とし、川崎市から駆け付けた会社員橋本翔太さん(36)は「自然豊かな秘境駅は自分にとってリフレッシュできる場所。撮影した画像などを見て、大沢駅を思い出したい」と感慨深げだった。