【MotoGP】開幕戦スプリント制したマルティン「振動の問題がそのままなら無理だ」と決勝には自信なさげ?
MotoGPの2024年シーズン開幕戦カタールGPのスプリントレースは、プラマックのホルヘ・マルティンが勝利。彼は続けて決勝でも勝利するには解決しなくてはならない問題があると語った。 【リザルト】MotoGP2024開幕戦カタールGP スプリント結果 マルティンは予選でポールポジションを獲得。スプリントレースではブラッド・ビンダー(KTM)が良いスタートを切って迫ったが、マルティンは先頭を維持して11周にわたってビンダーを抑え込み、勝利した。 スプリントレースでは完勝のようにも見えたマルティン。しかし実際のところは「何度もクラッシュしそうになっていた」といい、テストから抱えていたリヤに振動が発生する問題があるままでは、決勝レースを同じように勝つことは難しいのだという。 「僕は速かったけど、リヤの振動がまだあるんだ」と、マルティンはスプリントレース後に語った。 「だからそこに取り組まなきゃいけない」 「今日は多くのコーナーで何度も転倒しそうになっていた。かなり苦戦していたんだ」 「なんとか勝つことができたけど、明日もこれが続くようなら(勝つのは)不可能だろう」 「だからそこに取り組んでいこう。速さを感じているし、僕は自信を持っている。唯一やるべきことはバイクにあるから、今夜はそれをどうにかできるか、様子を見てみよう」 マルティンはこの振動の問題がスプリントレースの“かなり早い段階”で現れ始めたと語っており、ポールポジションからのスタートでビンダーを後ろに抑えられなければ、勝利はなかっただろうと話した。 「そうだね、レースのかなり早い段階から問題がちょっと出始めていたよ」 「出てほしくはなかった。完璧にライディングができるか分からなかったし、ちょっと限界に来ていたんだ」 「明日に向けていくつかアイデアはあるけれど、ウォームアップで試してレースへというのはかなりタイトだ。明日は難しいレースになるだろう」 「ポールポジションがなかったり、仮にビンダーにターン1で追い抜かれていたら間違いなく勝利はなかっただろうね。だからこそ、僕はポジションをキープしてブラッドを抑えようとしたんだ」 「その後(ビンダーとの差を)0.5秒でキープできたのは驚きだった。皆は捕まると思っていたけど、最後までそうはならなかったんだ」 ■問題はバニャイヤにも発生 振動の問題は他のドゥカティ勢のデータでも同じように確認できるのかと訊かれたマルティンは、次のように答えた。 「これは僕たちが解決しないといけない問題で、今はその方法を探している。ちょっとはそう(デスモセディチGP24の問題)だね。昨年はこういった問題はなかったんだ」 振動の問題は、スプリントを4位で終えたフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)にも発生していた。彼はこの問題の原因はGP24自体が根本的に抱えているものではなく、タイヤの空気圧にあると考えている。 「前後のタイヤ圧力でかなり苦しんでいた」 バニャイヤはそう語る。 「通常ならフロントだけなんだけど、リヤからかなり振動が出始めていたんだ。僕も最大限努力したよ。最善なら表彰台フィニッシュができたかもね。分からないけど」 「でもブラッドの後ろについてすぐに、フロントはかなり動き回るし、リヤもトラクションがないしで、加速していく初期の段階でマシンが暴れていた」 「だからそれは改善しなくてはいけない。このバイクはまだ新しいし、リヤの振動や内圧上昇はこれまでなかったから、この状況に慣れていないんだ」 「明日に向けて進む道は分かっている。ピットでこの状況の理解のために時間を費やしたし、明日へのアイデアも良いものがあると思う」
Lewis Duncan