〈陸上少年男子共通走り高跳び〉２メートル09を跳び３位入賞を果たした笹原光稀（米沢中央高）＝佐賀市・ＳＡＧＡサンライズパーク陸上競技場

　第78回国民スポーツ大会「ＳＡＧＡ2024」は主会期第9日の13日、佐賀市の佐賀県ＳＡＧＡサンライズパーク陸上競技場などで各競技が行われ、県勢は陸上の少年男子共通走り高跳びで笹原光稀（米沢中央高）が2メートル09で3位に入った。成年男子400メートル障害では紺野稜真（筑波大）が50秒92で8位となった。 　このほか陸上では成年男子100メートルで伊藤輝（ミクロン精密）が決勝進出を決めた。軟式野球の準決勝で公徳会佐藤病院が福島（相双リテック）に0―3で敗れ、3位決定戦に回った。 　カヌースプリントは200メートル各種目の予選と準決勝が行われ、カヤックシングルでは成年女子の鈴木葉月（武庫川女大）、少年男子の荒木遥貴（谷地高）、少年女子の佐藤和佳（寒河江高）がそれぞれ決勝に進出。少年男子カナディアンシングルの伊藤直大（谷地高）、少年女子カヤックペアの鈴木紅葉・芦埜友彩（谷地高）も決勝に進んだ。

〈陸上成年男子４００メートル障害決勝〉50秒92のタイムで８位入賞した紺野稜真（筑波大）

状態修正、自己タイ2メートル09 　陸上少年男子共通走り高跳びの笹原光稀（米沢中央高）は、自己記録タイの2メートル09を成功させて、3位に輝いた。「インターハイからスランプが続き不安で仕方なかった」との状態だったというが、修正して全国大会で初の3位以内入り。「喜びよりも安心の方が大きい」とはにかんだ。 　今夏の全国高校総体は2メートル03にとどまり自身の跳躍感覚を崩した。着地時にマットから落ちかけるほどの勢いを付けた助走が持ち味だが、「踏み切りの最後の1歩が間延びしていた」とタイミングの調整に苦しんだ。1週間前の練習では1メートル90を跳べなくなり、深く悩んだと明かした。 　今大会本番を前に自分に向き合い、「跳びたい気持ちが出過ぎてしまう」ことが問題だと言い聞かせた。高校最後の大舞台に挑む緊張と、前のめりになる気持ちを整理し、当日に状態を安定させた。2メートル06を1回目の跳躍で成功させた笹原は、両手の拳を握りしめて喜びをかみしめた。