<ゆびさきと恋々>この気持ちは“憧れ”か、“恋”か―― その答えにたどり着いた雪に反響続々
TVアニメ「ゆびさきと恋々」(毎週土曜夜22:30-23:00ほか、TOKYO MXほか/ABEMA・ディズニープラス・TVer・Huluほかで配信)の第2話が1月13日に放送された。雪が逸臣への恋心を自覚するまでの過程が丁寧に描写され、視聴者の心を揺さぶった。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】背後から顔を近づけてくる逸臣に、緊張して赤面する雪 ■TVアニメ「ゆびさきと恋々」とは 「ゆびさきと恋々」は、「月刊デザート」(講談社)にて連載中の、森下suuによる同名漫画のアニメ化作品。聴覚障がいのある女の子・雪と世界を旅する大学の先輩・逸臣のピュアラブストーリーがSNSを中心に反響を呼び、累計発行部数380万部突破(電子含む)、「第11回ananマンガ大賞」「このマンガがすごい!2021」などの数々の賞にランクインしている。 アニメーション制作を亜細亜堂が手がけ、監督・絵コンテを村野佑太、キャラクターデザインを酒井香澄、音楽を橋本由香利が担当。糸瀬雪役は諸星すみれ、波岐逸臣役は宮崎遊が務める。 ■どんどん広がっていく雪の世界 「恋は この雪みたいに音もなく降ってくるのかな。曇天の空から 世界の色を変えながら」 その時は、前触れもなくやってきた。聴覚障がいのある女子大生の雪は、ある日電車で外国人に道を聞かれて困っていたところを、同じ大学の先輩・逸臣に助けてもらう。仲良しの友人・りん(CV:本渡楓)に逸臣のバイト先に連れていってもらい、帰り道に連絡先を教えてもらった雪。逸臣から送られてきた「俺を雪の世界に入れて」というメッセージに、彼女は胸をときめかせるのだった。 この気持ちは憧れなのか、それとも恋なのか。「ゆびさきと恋々」第2話では、雪がその答えにたどり着いた。 偶然知り合ったあの日から、雪の世界の大部分を逸臣が占めるようになっていく。日本語・英語・ドイツ語が話せるトリリンガルで、大学でもよく国際サークルの仲間と交流している逸臣。バックパッカーの彼は世界中を旅しており、今回の旅先であるラオスからは楽しげな写真が雪の元に送られてくる。 見たこともない景色に、ちょっと変わったお土産。雪の世界は逸臣と出会ったことで、どんどん広がっていくのだった。 ■「なんでわざわざ大学来たの?」幼馴染の一言に雪は…… 一方で、自分との交流も「異文化交流」が目的なのではという不安に駆られる雪。時々、彼女が寂しそうにしているのは、周りとの“隔たり”を感じているからだろうか。りんが自分以外の友達と話し込んでいる時も、雪は思わず声をかけるのを躊躇ってしまう。 そんな雪に、「なんでわざわざ大学来たの?」と容赦ない疑問をぶつけてくるのが幼馴染の桜志(CV:大塚剛央)だ。桜志は手話が使えるが、雪に向けられるその言葉はいつもどこかトゲがあった。だが、それは心配の裏返しでもある。 桜志は学校帰りに、雪と同じ聴覚障がいの男性が改札で引っかかるも、駅員の呼びかけに気づかず通り過ぎていくのを見た。桜志が追いかけて手話で事情を伝え、男性はすぐに引き返したが、もし桜志がいなかったら男性は逃げたと誤解されたままだっただろう。 雪は高校までろう学校に通っており、限られた人と限られた空間の中で育った。先生たちも優しく、そこにいれば不用意に傷つけられることもない。「いっそ 安全なとこにいてくれりゃいいのにな」という桜志の言葉はそういう意味も彷彿とさせる。 しかし、雪は自分の意志で外の世界に飛び出していった。ドラマのようなキラキラした世界でりんと出会い、そして逸臣に出会った雪。逸臣への感情が雪みたいに降り積もっていくたび、雪の表情もまたキラキラと輝く。その胸の高鳴りは理屈じゃない。雪は大学に行くと決めた時のように、逸臣に対する感情に憧れではなく“恋”と名前をつけた。 ■逸臣への恋心を自覚した雪に、視聴者から反響続々 「私――逸臣さんに恋をしました」という雪のモノローグに胸がキュッと締め付けられる。前回と同様に、雪の感情が豊かな色彩と諸星すみれの繊細な演技で丁寧に描写された第2話に、視聴者から「憧れか恋か、わからなかった雪ちゃんが恋だと思いたいと気持ちを踏み出すまでの流れが心地よい」「気になる相手へのおはようがぎこちなくなっちゃうのは声も手話も同じですね。雪ちゃん一挙手一投足めちゃめちゃ可愛いな」「逸臣さんと出会って世界の色が変わるって前回言ってたけど、本当に色が沢山増えた感じする!」「桜志の想いの切実さ、大事だからこそ傷つかないでほしいのすごくわかる」という声が挙がった。 ◆文=苫とり子
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